わたしが見たテレビ番組の感想を適当に掲載していきます。雰囲気としては、喫茶店の隅で仲間が集まり、見たばかりの番組をネタにして、勝手な放言をしているという感じです。読んだ人は、メールなどで反論をよこしたりしないようにしてください。ただし、事実誤認があれば、それだけは指摘に応じて訂正するつもりです。それ以外のクレームはいっさい受けつけません。
2001/08/01 (Wed)
「BSスペシャル 謎の海洋遺跡 ナン・マドール〜ミクロネシア・ポンペイ島」NHK衛星第2 19時30分〜20時50分
巨石文明の痕跡を残すミクロネシアの島ポンペイ(ポナペ)。そこに、岩でできた人工の島の遺跡、ナン・マドールがある。そこを、うじきつよしさんが訪ねる。ちょっと「世界・ふしぎ発見!」みたいだが、これはれっきとしたNHKのドキュメンタリーだ。人工の島の数は92。使われている石(玄武岩)は数百万個。すごい遺跡である。これを誰が、どうやってつくったのかは、まったくわかっていない。上空から撮影した絵を見ると、海上に浮かぶ城郭都市といった風情で、実にみごとに都市設計がなされている。これを知っちゃったら、ピラミッド建設の謎なんて、謎じゃないね。しかも、島に残されている伝説が、またいい。人をさらう巨大なブラック・マンタ(通常は白い腹の部分までが黒くなっているオニイトマキエイ。これ、番組の最後に本当にでてくる。人はさらわないけど、たしかにほぼ全身が真っ黒。よく撮影できたなあ)。西からきた聖なる賢者である二人の兄弟。海底に沈む古代の海底都市。……この手の謎には必須のアイテムが、たくさん伝説として語り継がれてきている。まじにわくわくしちゃうぞ。ぜひ、もっと大きな組織的調査をおこなっていただきたい。うじきさんも、その必要性を強調していた。わたしも同感である。
*再放送情報
「ドキュメント地球時間 宇宙旅行へようこそ」8/4 NHK教育 25時5分〜25時50分
「ヒトラーの側近たち II 1〜3」8/11 NHK教育 25時5分〜27時19分
「宇宙船レッド・ドワーフ号」8/13〜16(月〜木)NHK教育 24時50分〜26時5分
「アクターズ・スタジオ・インタビュー スティーブン・スピルバーグ自らを語る 前後編」8/14〜15 NHK教育 22時〜22時45分
「ドキュメント地球時間 人類の夢を乗せて〜国際宇宙ステーションの最新技術」8/17 NHK教育 22時〜22時45分
2001/08/02 (Thu)
「ポケットモンスター」テレビ東京 毎週木曜日19時〜19時30分
タンバジムのシジマ師範の声を角田信朗さんがあてている。これがうまい。「聞き慣れない声だけど、誰だろう。けっこううまいからプロの声優だと思うけど、わからないなあ」と思いながら見ていて、EDで名前を確認。びっくり。これはみごとだ。きちんと芝居をしている。棒読みのところがまったくない。滑舌もしっかりしている。うーん、正道会館恐るべし。橋本真也選手も、正道会館に入門して、声優技術を学ぶべきだったね。って、そういう話かよ。
2001/08/03 (Fri)
「Di Gi Charat なつやすみスペシャル」TBSテレビ 16時27分〜16時55分
前半の作品がすごかった。いいとか悪いとかじゃなくて、「すごい」としか言いようがないね。ベース3本でつくられた曲を聴く感動というのが、この世に存在するとは夢にも思わなかった。おまけに、それにちゃんと歌がのってしまうんだもん。「キング・クリムゾンの宮殿」をネタにしたカットとか(わたしは気がつかなくて、息子に教わった)、「無法松の一生」をもじったやりとりとか、世代的配慮も、それなりになされている(本当か?)。こういう怪作がとつぜんあらわれてしまうから、このシリーズは侮れない。でじこ、恐るべし。
2001/08/03 (Fri)
「ウッチャンナンチャンのウリナリ!! 新・芸能人社交ダンス旧取り大会スペシャル」日本テレビ 19時〜20時54分
ウリナリでいちばん贔屓にしているのが、この芸能人社交ダンスクラブである。やはり、芸能人は無理をして生命がかかるような企画に挑戦しちゃだめね。高い目標のため、達成には困難を伴うが、しかし、失敗しても死ぬようなことはない企画に挑んでいただくのが、いちばんいい。そういう意味では、社交ダンスは見た目にも華やかだし、番組として構成するのにぴったりの題材だ。こういうネタを、今後もぜひ選んで放送してほしい。何よりも避けたいのは、企画の途中打ち切りである。これは視聴者をがっかりさせるし、参加芸能人の後味もあまりよくないのではと想像される。
で、社交ダンスクラブスペシャルだ。今回はみなさん、本当によく練習していた。トップクラスの芸人さんは、ひじょうに真面目である。女性ではジニーと神戸みゆきさんがすごく光っていたように感じた。とくにジニーはすばらしい。男性ではゴルゴ松本さんの意気のよさががだんとつである。背すじがぴしっと伸びていて、小柄なのに、動きにはっきりとした大きさを見ることができる。これまでのメンバーに慣れ親しんできた常連の視聴者には、大幅なメンバーチェンジに対して不満をおぼえている方もいるらしいが、わたしは、出演者の入れ替えがいい効果を番組にもたらしているように思えた。次回、またリストラがあると予告されていたけど、どういうものになるのだろう。全日本団体戦を控えてのあらたな仕掛けに期待したい。
2001/08/03 (Fri)
「地球伝説スペシャル 伝説のビッグ・アル」BS朝日 20時〜20時55分
アメリカ、ワイオミング州で発掘された巨大肉食恐竜アロサウルスのビッグ・アルの化石をもとに構成された2本の番組をひとつにまとめたもの。前半はこの骨格標本をもとに、CGで復元されたビッグ・アルの生涯の物語。映像がすばらしい。学術的につくられた作品なので、考証もよくできている(と思う。恐竜は、まだ学説が変化しつづけているため、すぐに情報が古くなったりするから油断がならない)。恐竜のからだって、骨折の痕だらけなのね(ビッグ・アルの場合は19か所が確認されている)。肋骨や腕は、すぐに折れてしまうらしい。身体の自由が利かなくなるほどの怪我じゃないから、それは致命傷にならないけど、脚の骨折は、そうはいかない。1億4500万年前(ジュラ紀末)、ビッグ・アルは脚の指の骨折がもとで捕食活動などができなくなり、飢えて死んだ。そして、そのなきがらの上に川の土砂が堆積し、骨格が化石となっていまに残った。後半は、前半のCG映像も交えての恐竜学講座。ビッグ・アルの生涯がどのように復元されていったのかが解説される。ラストには、けっこう笑えるオチもあり、BBC、なかなかやるなあという仕事であった。
2001/08/03 (Fri)
「ベスト・オブ ディスカバリー ロボット登場・最先端ロボットの世界」BS朝日 21時〜22時
アメリカのディスカバリー・チャンネルで放送された2回シリーズのドキュメンタリーの1回目。日本版(字幕)には立花隆さんによるコメントが番組の前後に付加されている。ナレーションはリンダ・ハミルトンさん。いかにもという人選である。紹介されているロボットは、昆虫型やNASAの探査機、ナノテクノロジー・ロボットにまで及ぶ。もちろん、日本のそれもでてくる。新宿のジョイポリスの紹介には、ちょっと驚いたけど。で、立花さんも文句をつけていたが、NASDAでつくっている宇宙用ロボットについて「その開発参加動機は金だけ」みたいな言われ方をされている。こういうあたりが、まっとうなドキュメンタリーといえども外国製ということだろうか。しかし、日本でつくった外国紹介のドキュメンタリーも、当事国の人が見たら、こんな感じになるような気がする。いわゆる避けがたい齟齬ってやつね。こういうことも含めてドキュメンタリーはドキュメンタリーなんだなあとわけ知り顔に悟っておこう(おいおい)。
2001/08/03 (Fri)
「ドキュメント地球時間 対決!? 巨大草食恐竜VS肉食恐竜」NHK教育 毎週金曜日22時〜22時45分
これもCGによる再現映像を使った恐竜番組で、やはりBBC製。重なるときは重なるねえ。こちらの舞台は南アメリカのパタゴニア。ここで、これまで否定されてきた時代(白亜紀)に生息した超巨大草食恐竜の化石が発見された。見つかったのは、アルゼンチノサウルス。そして、さらに驚くべき発見があった。これまで南米ではまったく見つかっていなかった大型肉食恐竜、ギガノトサウルスの化石がでてきたのである。これはティラノザウルスよりも大きい肉食恐竜で、アルゼンチノサウルスとほぼ同じ時代に生息した可能性があった。となると、巨大草食恐竜を肉食恐竜が捕食していたのではという想像が生まれてくるが、これがなかなかむずかしい。体長数十メートル、重さ100トンのの巨大草食恐竜を、でかいといっても、たかだか12、3メートルしかない肉食恐竜が1頭で仕留められるはずがないからだ。しかし、そこにまた新発見が飛びこんできた。カナダの原野で、ティラノザウルスが集団行動していたと思われる化石の群れが発掘されたのだ。これならば、1頭ではとても仕留められない巨大草食恐竜を肉食恐竜が捕食することも可能である。ただし、これはあくまでも仮説で、まだ学会で公式に認められたものではない。そこへまたまたパタゴニアで、べつの恐竜の化石が発見されたという報告が入った。これがなんと、体長15メートルの新種肉食恐竜。しかも化石には群れをなしていた痕跡があるという。これにより、巨大草食恐竜と大型肉食恐竜が派手な闘いを繰り広げていた可能性があらためて大きくなってきた。さて、つぎに見つかる恐竜化石はどういうものだろうか。お楽しみは、これからなのである。
ちなみに、「伝説のビッグ・アル」では、肉食恐竜のアロサウルスが巨大草食恐竜のディプロドクスを集団行動で捕食しているシーンがでてくる。こちらの監修者は、どういう考証をしたのかな。ちょっと知りたいところだ。
2001/08/03 (Fri)
「タモリ倶楽部」テレビ朝日 毎週金曜日24時9分〜24時39分
今回は「匿名リサーチ 200SEX」である。どうやら「プロジェクトSEX 性の挑戦者たち シリコンの女神を創った男達」が予想以上に受けたので、第2弾ということになったらしい。しかし、残念なことに、はやばやと視聴対象から外してしまったため、わたしは元ネタのほうをぜんぜん見ていない。でも、テーマそのものはおもしろかった。真面目(?)に名器の研究を放送できるのは、たしかにこの番組くらいだろう。とりあえず、勉強にはなった(と思う。たぶん)。
2001/08/05 (Sun)
「NHKスペシャル 5億丁の戦慄〜小型武器拡散を追う」NHK総合 21時〜21時50分
途上国などで内戦があると、それが終結したあとでも兵士たちに支給された銃(小型兵器)がかれらの手もとに残ってしまう。残留小型兵器を持っている層は10代前半の少年から成人男子まで広範囲にわたり、その数は5億丁に及ぶといわれている。この小型兵器の中でいちばん多いのがAK-47と、そのコピー(ライセンスモデルを含む)。番組は、この5億丁の小型兵器を少しでも回収しようと活動しているアフリカ諸国の人びとの現況を記録している。しかし、いったん拡散してしまった銃を返納させるのは容易ではない。全米ライフル協会の反応などを見てもわかるように、一度でも修羅場を経験してしまうと、自分の身を守ってくれる武器を失うこと自体が恐怖になってしまう。それは、おのれが裸にされ、徒手空拳のまま戦場に放りだされるような恐怖らしい。戦争が終わったといわれても、信用はできない。先の内戦はいきなりはじまったのだ。つぎに、いついきなり戦争がはじまるのかは誰にもわからない。そういう恐怖である。平和ボケしてしまい、自国を守る軍隊すら放棄してしまおうと考えている人がいる日本では、なかなかぴんとこない感覚であろう。しかし、世界では、これが常識なのだ。これが実態なのである。わずか5歳の少年兵が銃を構え、敵と対峙する。AK-47、1丁の値段は中古の場合、たったの1000円だ。この環境下において繰り広げられている武器回収作業。これもまた、壮絶な戦いのひとつといっていい。にしても、武器を売りまくっている先進国、とくにアメリカ、ロシアがこの回収作業に無関心というのは不快である。環境問題であれこれ言うのなら、武器もきちんと再処理しろよ。
2001/08/05 (Sun)
「ワールドドキュメンタリー 消えた核爆弾利用計画〜潰えた科学者たちの野望」NHK衛星第1 毎週日曜日22時〜22時50分
核爆弾を戦争ではなく、運河建設などの平和目的で利用しようという計画がかつてあった。その名をプラウシェアー計画という。エドワード・テラーやフリーマン・ダイソンなど、一流の科学者たちが、この計画に参加した。このドキュメンタリーは、その計画が生まれ、消えていくまでの過程を丹念に描いている。計画の中には、1000個の核爆弾を使っての核爆発推進ロケット計画(オライオン・プロジェクト)というのもあり、この実験の様子を記録した映像は本当におもしろい。こりゃあ、ダイソン博士のような科学者が夢中になるのも無理はないね。砲弾型の実験機体が爆発のたびにぽこんぽこんと浮きあがっていくさまは、最高の見ものである。地上からではなく、宇宙空間からの発進ならば、科学者たちの目論見どおり、実用になったんじゃないかな。国際宇宙ステーションで計画を再開してくれると楽しいね。って、採用されるわきゃないか。プラウシェアー計画は環境保護主義者などによる反対運動の高まりにより、頓挫した。そりゃあ、放射能を地球上にごっそりと撒き散らす計画が、実験場近辺住民の賛同を得られるわけがない。わたしだって、拒否する。放射能被害は起きないと説明している当時の広報フィルムやアニメも流されたけど、実にいいかげん。本当に、こんなので説得できると思っていたのかしらん。ある意味、おおらかすぎる時代だったんだねえ。旧ソ連でやった同様の計画では、核爆発でつくったクレーター状の貯水池に、安全性デモンストレーションのため、大臣が飛びこんで泳いじゃうんだもん(この人は、ウランが危険でないことを見せるために、ウランのかけらを齧ったこともあるらしい)。さすがは旧ソ連というほかはない。1974年、プラウシェアー計画は消滅した。旧ソ連のプロジェクトも、チェルノブイリ原発事故の後に中止された。しかし、科学者たちはいまでも核爆弾の平和利用を諦めてはいない。エドワード・テラー博士も計画復活を訴え、高齢にもめげずがんばっている。みなさん、まじにしぶといね。
2001/08/06 (Mon)
「解決!クスリになるテレビ」テレビ東京 毎週月曜日19時〜19時53分
テーマは肝臓。歌手の野口五郎さんが20年前に罹ったA型肝炎の病状経過を中心に、肝臓の機能と病気を語っている。酒飲みとしては、肝臓がテーマとなると、見ないわけにはいかない。しかし、大袈裟なつくりの番組だなあ。音楽もナレーションも、かなりうざったい。もう少し静かにつくってくれたら、見やすいんだけどね。とりあえずカレー(ターメリック)と豆腐(良質の蛋白質)は重点的に食べるようにしよう。カンニャボ(ツメキセル貝)とかマリアアザミといった怪しい物体は勘弁してほしい。なお、来週は「大腸ガン」。肉好きの人間としては、これもぜひ見ておきたい。
2001/08/06 (Mon)
「アジア 知られざる大自然 神々の峰 天空の王国〜ヒマラヤ山脈」NHK総合 月〜木19時30分(21時)〜20時45分(21時49分)
4回構成で、3部シリーズの掉尾を飾る大自然紹介ドキュメンタリーの1回目。例によって、冒頭で第1、第2シリーズの概要をおさらいし、本編へと入っていく。ユキヒョウがかわいい。あとは、まあ高級な環境ビデオといった感じである。これといった番組のないときにたらたらと流しておき、仕事に専念する。テレビがついてないと仕事ができない人(わたしだ)には、ぴったりのコンテンツであろう。
2001/08/07 (Tue)
「千と千尋の神隠し お客様は神様です!満員御礼スペシャル」日本テレビ 16時〜16時55分
だめ押し宣伝番組。もちろん、がんがんやらなくちゃだめ。宮崎アニメの場合、並みのヒットでは許されないんだから。でも、内容には苦労しているね。キャンペーン密着とか、どうでもいいシーンがつづく。そのわりに、なかなか興味深い話題について語っている監督講演は一部しか流してくれない。どちらかといえば、これだけを1時間放送してくれたほうがおもしろかったような気がする。少なくとも、今回放送された講演の断片はけっこうおもしろかった。それ以外のネタは、まあ、こんなものだろう。少ない材料をそれなりにまとめあげた点だけは、評価しておきたい。
なお、映画「千と千尋の神隠し」の感想については、不定期写真日記のほうに書いておいた。併せて読んでいただけると幸いである。
2001/08/10 (Fri)
「ベスト・オブ ディスカバリー ロボット登場・ロボットは人を超えられるか!?」BS朝日 21時〜22時
先週放送された「最先端ロボットの世界」につづく、シリーズの第2回である。今回も日本のレポートが多数でてくる。というか、日本のネタが大部分である。しかし、その中にでてくる電気製品ショップの町「アイケーブークロ」ってのは、どこのことなんだよ。画面に映っているのは、どう見ても「秋葉原」だぞ。看板にもちゃんと「秋葉原」の文字が描かれているぞ。ディスカバリーチャンネルのドキュメンタリーって、けっこういいかげんだったのね。いや、前からうすうす感じてはいたことなんだけど。
2001/08/10 (Fri)
「BSフジ ドキュメント 精神障害者移送〜現場からの報告」BSフジ 22時〜22時55分
精神障害者を言葉による説得だけで病院まで連れていっている人たちのレポート。ボランティアではない。そういう商売である。社名はトキワ警備。料金は100万単位。けっして安くない。拉致屋と呼ばれ、世間から人権無視、金目当てなどの批判を浴びたりしているらしいが、実際は違うという。この番組はトキワ警備が「本当に拉致屋ではないのか。言葉による説得だけで、いっさいの強行手段を用いずに精神障害者を移送しているのか」をレポートしている。これはもう、まさしくテレビ向けの素材だね。週刊誌の記事や本の記述では、この臨場感、この説得過程がまるで理解できない。これが映像だと、説得して移送していくそのさまを、まるごとどおんと視聴者の目の前に置くだけですむ。視聴者は、それをただ見るのみ。それだけで、何がおこなわれているのかがはっきりとわかる。とはいえ、説得には時間がかかる。限られた放送枠内で、その全部をすべてを完全に放送できるわけではない。そのため、途中が大きくはしょられたりする。放送で取りあげられた精神障害者も、なぜ最終的に病院行きを承知したのかがよくわからなかった。たしかに言葉だけで、当事者を病院に連れていったみたいに見えたが、説得経過をすべて目にしたわけではないので、間違いなくそうだったとは断言できない。説得する過程が焦点になっている番組なんだから、そこをもう少しきめ細かく描写してほしかったなあ。
2001/08/10 (Fri)
「ウイークエンドスペシャル パイクススピーク インターナショナル・ヒルクライム2001」NHK衛星第1 毎週金曜日22時〜22時50分
1916年、標高4301メートルのいただきに向かってダートコースを疾駆していく自動車の山登りレースがはじまった。それが、このパイクスピークのヒルクライムレースである。今回は、その2001年のレース、第79回大会の記録が放送された。番組の中心になっているのは、日本から参加した田嶋伸博選手。このレースの総合優勝経験(1995年)もあるダートトライアルの名ドライバーだ。出場カテゴリーは改造無制限のアンリミテッドクラス。車のメーカーはSUZUKIで、その目標は10分の壁を切ることである。ドライバー目線の画面で見ていると、すごく怖いコースであることがひしひしと感じられる。みんな、よくこんなところを走りたがるね(二輪部門やバギー部門もある)。現実に、今回の予選ではコースアウトによる事故でドライバーがひとり亡くなっている。最高速度は200キロをオーバーするし、天候よっては雨や雪や霰までが降ってくる過酷なレースなのだ。田嶋選手はマシントラブルで、途中リタイヤとなった。田嶋選手とともにアンリミテッドクラスを走った粟津原豊選手は、初出場にしてクラス優勝、総合4位という快挙を成しとげた。次回はぜひ、10分の壁に挑戦してほしい。って、また放送してくれるのかな?
2001/08/11 (Sat)
「いしだ壱成と奥菜恵の大江戸ロケット直撃舞台裏情報」テレビ東京 13時30分〜14時25分
劇団☆新感線とホリプロが共同制作するミュージカル「大江戸ロケット」の宣伝番組。時は江戸時代。月から落ちてきた女の子を、江戸の花火師がつくったロケットで月に帰してあげるという、ちょっとちぎれたストーリー。舞台はかなりおもしろそうだが、このメイキング番組は宣伝のためにつくられているので、前半はちょっと退屈。しかし、劇団☆新感線の歴史をたどる部分から後半にかけては、ひじょうによかった。やはり、いくら宣伝でも、動く舞台をどんどん見せてくれないと、白紙の視聴者にはぜんぜんぴんとこない。それだけ、この作品が魅力的だということなのだろう。でも、出不精のわたしは青山劇場まで観にいったりしない。これで十分である。
2001/08/11 (Sat)
「第33回 思い出のメロディー」NHK総合 19時30分〜22時20分
ドリフターズが登場し、「8時だよ 全員集合!」のネタのいくつかをほぼ当時そのままに演じた。授業風景、ひげダンス、「歯、磨いたか?」のエンディング。屋台崩しや「ちょっとだけよ!」はなかったけど、これをNHKがきちんと放送したのだ。むかし「全員集合」を見ていた人は覚えているだろうか? あれが、ずうっと有害番組だと言われつづけていたことを。子供たちの頭を悪くする最低番組という烙印を押されていたことを。しかし、いまNHKホールに集まった観客たちは、なつかしさに心震わせ、手を打ち鳴らして、ドリフターズの俗悪ギャグに笑い転げている。昨今、また有害番組が社会問題になり、この秋から「子供にテレビ番組を見せるかどうか保護者が判断する際の参考となる“番組情報の事前表示”」が放送前にでるようになるらしいが、その有害指定の正体とは、この程度のものである。思えば、漫画もそうだった。手塚治虫さんが恨みをこめて自著で書かれている。あれほど厳しく非難され、焚書運動のただなかにあった漫画が、いまではすぐれた文化のひとつとして認知され、大学で教えられたり、学会がつくられたりしている。テレビ番組も同じだ。民放におけるかつての俗悪番組がNHKで再現され、視聴者の感慨をごっそりと集めている。有害番組表示、くそくらえだね。日本民間放送連盟が勝手に決めたという話だが、ふざけたマネをするんじゃないよ。
2001/08/12 (Sun)
「密着!『世界遺産』はこうして作られる イタリア・トスカーナからスロヴェニアへ」TBSテレビ 14時〜15時24分
TBSテレビで毎週日曜日に放送されている「世界遺産」がリニューアルされた。ナレーターが、5年間つとめてきた緒方直人さんから寺尾聰さんに代わり、テーマ音楽のアレンジも一新された。それを機に、つくられたのが、このメイキングらしい。寺尾さんが、番組の裏側をレポートするために取材班に同行し、いくつかの世界遺産の撮影現場をまわってきた。いやあ、芸術、美術、遺跡、史跡を映像取材するって、本当にたいへんなのね。この取材班の人たちの努力のおかげで、わたしは真夏に冷房の効いた部屋でのんびりと世界遺産を見ることができる。感謝感謝。しかし、晩年の黒澤作品の助監督にイタリア人が加わっていて、その人の自宅がすぐれたルネッサンス芸術のひとつとして世界遺産に指定されているというのにはびっくり。こういうお坊ちゃんが意外なところにひそんでいたりするのね。日本映画も侮れない。って、そういう話じゃないか。
2001/08/12 (Sun)
「田原総一朗スペシャル なぜ日本は敗ける戦争をしたのか」テレビ朝日 14時〜15時25分
テレ朝の番組であるから、多くは期待していなかったが、ゲストが石原慎太郎東京都知事ということもあってか、そのわりには、なんとか中立を保とうとしていた。しかし、番組内で言っていた「アメリカがおこなってきた巧みな報道統制による情報公開と思想誘導」って、これは、もろにいまニュースステーションがやっていることじゃないの。それを揶揄、批判したのだろうか? だったら、快挙だね。
ところで、昨今「戦争責任」という言葉が盛んに使われているけど、これ、なんかへん感じがする。「戦争責任」なんて、どこにあるんだろう。問題にされているのは「敗戦責任」ばかりだと思う。考えてみれば、勝てば責任なんか生じないし、それを追求されることもないんだよね。戦争は国際法上、合法的な外交行為なんだから、勝った場合、それは国家間外交としての正当な勝利になる。責任が云々されるたぐいのものではぜんぜんない。でも、負ければ「どうして負けたんだ? 勝つ戦争ができなかったのか?」と国内で責められ、戦勝国側からも「よくも喧嘩をふっかけやがったな。ふざけやがって」とぼこぼこに責任を追及される。これは、アメリカも同じ。勝った第2次世界大戦では責任を問われることもなく、敗戦国を勝手に裁いたり、いまになって些細なことをあれこれむし返し、敗戦国からあらたな賠償金をむしりとろうとしているが、敗北したベトナム戦争については責任をあげつらわれ、国内外でいろいろと文句を言われたりしている。やっぱ、戦争は勝たなくちゃだめ。負けると、何十年も経ってからでも、こういう番組をつくられて当時の指導者が吊しあげをくらう。勝てない戦争はやってはいけない。原則は、これ。おお、わたしも立派に反戦主張をしているなあ。
2001/08/13 (Mon)
「格闘技の世界(1)カンフービジネス」ディスカバリーチャンネル 月〜水 22時〜23時
3日連続の3部構成で世界の格闘技を紹介している。もっとも格闘技といっても、その顔ぶれは「中国のカンフー」「サムライの武術」「ムエタイ」である。欧米人の歪んだ感覚がよくわかるね。で、1回目は中国は少林寺の武術学校を取材したカンフービジネスの紹介である。思ったよりも、きちんとしたレポートだ。少林寺の武術学校が、武術の鍛錬や精神修行の場でなどさらさらないことをはっきりと見せている。いまの中国においては、格闘技は、ビジネスそのものである。カンフーは金になるのだ。ずいぶん前、わたしが「魔道神話」を雑誌に連載していたとき、その風潮はもうはじまっていた。功夫スターの李連杰(ジェット・リー)が香港で会社をつくり、功夫取材がもたらす権益の確保をはかったのも、そのひとつだ。中国の功夫マスターは、教えても、スターになっても、事業をはじめても、金になる。番組では、その一部だけを見せているが、それすらも知らなかった功夫ファンというのがたくさんいたのではないだろうか。なお、舞台となっている少林寺に武道家などはほとんど残っていなかった。戦後訪れた人が、それを確認している。カンフーが金になるとわかってから、雨後の筍のように道場や武術学校が出現した。いまは数が増えすぎて過当競争状態になっているらしい。達磨大師も、さぞや苦笑いされていることであろう。
2001/08/13 (Mon)
「AT-Xオリジナルアニメーション フィギュア17 次世代アニメーションへの挑戦」テレビ東京 26時30分〜27時
テレビ番組表を見ただけでは何をやるのかさっぱりわからなかったが、放送されたのは番宣番組であった。すかぱーのAT-Xで放送されているらしいオリジナルアニメのプロモーションである。しかし「次世代アニメーションへの挑戦」とは、また吹いたものだね。つくりは丁寧だし、1本1時間(月1回放送)というフォーマットにも制作側の意欲を感じるけど、中身は完全にいまのアニメーション。それ以外の何ものでもない。番組内ではスタッフの談話や3話までのダイジェストが流された。もちろん、これだけでは内容について何か語るということはできない。でも、すかぱーと契約してまで見ようという気にはならなかった。紹介された範囲において、画期的な映像というのがひとつもなかったから。
2001/08/16 (Thu)
「BBC地球伝説 古代テクノロジーを解明せよ・アルキメデスのかぎ爪」BS朝日 20時〜20時55分
BBCもディスカバリーチャンネルも、CATVのプログラムに入っているから、放送されさえすれば、いつでもこういう番組を見ることができる。しかし、山のように流されている番組の中から、こういう番組だけを選んで視聴していくのは簡単ではない。だから、デジタルBSでよさげなドキュメンタリーをこのように選んで放送してくれると、とても助かる。もっとも、これもデジタルチューナーでの受信ではなく、CATVによる再送で見ているわけで、そういう意味ではちょっと間の抜けた話だ。だけど、番組チェックって、そういうもんなんだよね。いい作品を番組表だけを頼りに見つけるのは、とてもむずかしい。
で、この番組である。ギリシャのシラクサ(Siracusa・Syrakousai)がローマの海軍に攻められたとき、シラクサ側はアルキメデスの発明した“かぎ爪”なる武器で、これに対抗した。ローマの軍船は“かぎ爪”によってその多くが沈められ、甚大な被害を受けて一時撤退するに至った。恐るべき新兵器“かぎ爪”。だが、この兵器がなんであったのかは、いまにおいても、まったくわかっていない。そこへ、この“かぎ爪”を再現し、それによって船を沈められるかどうか実験してみようという学者があらわれた。形状も大きさも、まるで判明していないものを現代に再現させようというのだから、これはとんでもない計画である。とりあえず、てこを応用した木製の装置がつくられたが、出来や見栄えがあまりよくない。日本のからくりおたくや大工にまかせてくれたら、デザインも強度も、もっとましなやつができたんじゃないだろうか。でも、想像で組み立てられた“かぎ爪”の威力は、なかなかのものである。要するに、これはクレーンだ。ローマの軍船が岸壁に迫る。そこへクレーンが碇を降ろし、それを船体にひっかける。そして、クレーンが碇を持ちあげる。軍船はななめに傾き、船内に水が流れこんで沈没する。そういう仕組みになっている。実験では排水量25トンの漁船の舳先を持ちあげるのに成功し、おそらく、こういう装置ではなかったかというところまで見せるのに成功した。日本のテレビ局が番組企画で、これをやってくれないかな。ピラミッド建設などよりはるかにおもしろそうだし、きっと、もっとすごい“かぎ爪”ができるはずである。こんなせこい再現実験じゃ、アルキメデスも納得しないよ。
*再放送情報
「宇宙船レッド・ドワーフ号」8/20〜23(月〜木)NHK教育 24時50分〜26時5分
「世界わが心の旅 ロシア 父・黒澤明の帽子」NHK衛星第2 8/25 24時〜24時45分
「地球に乾杯 戒律に生きる〜サマリヤ人3000年の祈り(短縮版)」8/29 NHK総合 23時〜23時50分
2001/08/18 (Sat)
「地球に好奇心 雨を呼ぶ神 マチェンドラ〜ネパール・30万人の祈り」NHK衛星第2 19時30分〜20時45分
ヒマラヤ山脈の一隅でおこなわれている世界最大の雨乞い祭をレポートしている。巨大な山車を引きまわすその祭は、祇園祭と岸和田のだんじりを足して2で割ったような雰囲気がある。ただし、信仰のための儀式という点では、日本の祭は、その足もとにも寄れない。ネパールの人びとにとって、信仰はイコール生活そのものである。山車は24日をかけて町を1周し、祭は終わる。今回は祭の途中で、みごとに雨も降ってきた。そして、ネパールは雨季に入り、田植えがはじまる。雨の神マチェンドラは架空の存在ではない。ネパールの人たちとともに生き、ともに暮らしている。宗教とは、本来こういうものなのだ。しかし、こんなに日本の祭に似ているのに、綿あめやたこ焼きの屋台がでていなかったのは、ちょっとさみしいなあ。香具師を派遣したいところである。寅さんとか。
2001/08/19 (Sun)
「NHKスペシャル 日本人はるかな旅 第1集 マンモスハンター シベリアからの旅立ち」NHK総合 21時〜21時50分
新シリーズ(全5回)の1回目。タイトルのとおり、日本人のルーツをさまざまな角度から探っていく番組である。皮切りの第1回は縄文人。かれらの起源はこれまで東南アジアにあるといわれてきたが、実はそうではなかったというレポート。DNA解析技術が進み、そのあたりがわかるようになった。そして、縄文人の歯から採取したDNAのパターンが一致したのは、シベリアに住むブリヤート人のそれであった。もちろん、NHKだから、番組スタッフはシベリアのブリヤート共和国に飛ぶ。げ、みんな、まんま日本人の顔やんけ。この人たちが、氷河期に日本までやってきたんだねえ。氷河期のシベリアには、毛サイやマンモス、大鹿など、食肉用の動物がたくさん生息していた。2万3千年前、こういう動物のハンターたちが、シベリアに住みつき、集落をつくった。その後、かれらは氷河期最大の冷えこみという環境の大変動に見舞われてサハリンに移り、日本列島へと渡った。その足跡は石器などの発掘により、考古学的にもほぼ確認されている。が、日本にきたかれらを、今度は急速な温暖化という環境変化が襲った。この温暖化が、肉食のハンターたちを菜食定住型の縄文人へと変えていった。って、1回目で「はるかな旅」が終わっちゃったぞ。と思ったら、つぎは黒潮で南からやってきた人びとの旅が描かれるのね。放送を楽しみに待とう。
2001/08/20 (Mon)
「SAMURAI GIRL リアルバウト ハイスクール」キッズステーション 毎週月曜日20時30分〜21時
今回、出来がひじょうに悪い(と書くと、いつもはいいみたいだが、そうではない。評価できるところが皆無ということについては、いつもと同じ。ただ、今回はひどさの一部について理由が少し考察できた)。とくに編集が最悪。カット変わりなど、まるで素人のそれである。これ、どこに問題があるのだろう。絵コンテは加瀬充子さん。加瀬ちゃんはむかしからよく知っている。スタンダードで手堅い、テレビ向けの演出をする人で、このように、シーンがぶつ切れでつながる絵コンテを切るなんてことはちょっと考えられない。で、その原因のヒントだが、作品のラストあたりにあった。静馬が涼子に花を渡すカットである。静馬のせりふ「誰の誕生日やねん」で、涼子の口が動いている。こういうミスはあまりにもみっともないので、ほとんどオンエアされることはない。ゼロ号か初号試写のあと、納品までに必死で直す。それが放送されてしまったということは、スケジュールが、相当に厳しい状態にあることを示している。編集も、あがった絵をただつなぐだけ。どうつなぐかを吟味する時間など、どこにもなかったのだろう。その結果が、これである。この作品、地方局でのオンエアも9月からはじまるらしい。となれば、作画も含めて、もう少し品質の向上につとめてもらえないかなあ。せっかくのキッズステーション・オリジナルなんだから。
*再放送情報
「NHKスペシャル アメリカ IT神話崩壊の衝撃」8/29 NHK総合 24時15分〜25時5分
「NHKスペシャル 日本人はるかな旅 第1集 マンモスハンター シベリアからの旅立ち」9/4 NHK総合 24時15分〜25時5分
2001/08/22 (Wed)
「その時 歴史が動いたスペシャル 三国志英雄伝」NHK総合 毎週水曜日20時〜20時45分(第1部)、21時15分〜21時58分(第2部)
夏休みスペシャルということで、第1部「奇跡の風、長江に吹く〜孔明の智略・天下三分の計」、第2部「死せる孔明、中国を動かす〜千年の時をこえる教え」の2部構成で三国志の“その時”を一気に放送した。しかし、90分の2部構成といえども、相手は三国志である。ポイントを赤壁と五丈原に絞っての駆け足紹介となった。とはいえ、桃園の誓いとか、三顧の礼などの有名エピソードについてはちゃんと入れてある。いまに生きる孔明の子孫たちの村もレポートされている。このあたりの目のつけどころは、さすがにNHKだね。ところで、ジュディ・オングさんはなんのためのゲストだったんだろう。
2001/08/22 (Wed)
「ガンジス大沐浴祭〜3000万人の祈りの日」NHK総合 23時10分〜24時10分
2001年1月24日、インドのアラハバード(ヤムナ川とガンジス川が合流する街)でおこなわれたガンジスの祭のレポート。祭の日はインド全域から3050万人もの人が集まってくる。高名な行者や苦行者も顔を見せる。ヒマラヤの山中から降りてくる聖者もいる。番組は、そういった人びとをけっこう丹念に紹介していく。大沐浴祭だから、集まった群衆はいっせいにガンジスに入る。すごい光景である。当然、真夏の湘南よりも混雑がひどい。なんたって3050万人なんだもんね。番組のタイトルは嘘じゃない。迷子だけでも6万人に及んでしまう。でも、イベントらしいイベントは、何もない。人びとは、ただ静かに沐浴をつづける(中には、海水浴がわりにきたのか、はしゃぎまくっている一群もいるけど)。ヒンドゥーの神々との対話は、かれらの生活、人生の一部だ。水を浴び、神に感謝の祈りを捧げ、帰っていく。これほど大規模で、これほど素朴な祭って、珍しいね。さすがはインドである。
2001/08/24 (Fri)
「金曜特集 ハリー・ポッター イギリス魔法界紀行〜ファンタジーの故郷を訪ねて」NHK衛星第2 19時30分〜21時5分
4月27日に放送された番組の再放送。そのときは録画をしくじり、見逃してしまった。ナビゲータは、荒俣宏さんと野村祐香さん。ハリー・ポッターの世界を含むファンタジー全般についてイギリスで取材、構成をしている。で、まずはロンドンの杖屋さんでヒイラギの杖を荒俣さんが買う。この店の感じ、見覚えがあるなあ。大英博物館に行く途中だったか、そこから帰る途中だったかに見かけた店に雰囲気がよく似ている。腰痛に苦しんでいるわたしは、杖専門店を見ると、覗かずにはいられない。でも、何も買わなかった。この番組を見たあとに行っていたら、きっとヒイラギの杖を買っていたな。ああ、見る前でよかった。って、そういう感想かよ。
番組内では、祐香ちゃんがスコットランドの学校を訪れ、男子寮の生活を見せてもらう。そのとき寮生が「『ファイナルファンタジー8』にはイギリスの学生寮がでてくる。あれをやると、いつも寮生活を思いだす」と言っていたのが印象的だった。わたし、そのゲームをやったことないんだけど、本当なんだろうか。ま、いずれにせよ、イギリスは学校も、学校の寮もファンタジーの世界にどっぷりと浸っているのね。日本のそれが怪談の世界にどっぷりと浸っているように。
あと、コーンウォールの魔法博物館もおもしろかった。これは中野あたりに支店をだしたら、ヒットするんじゃないかな。怪しい魔法グッズを大真面目に扱っているところがとくにいい。スコットランドでは、宗教とはまた違った形で、魔法の世界が日常に深く入りこんでいる。なんたって、錬金術師まで実在しているのだ。こういう場所に、荒俣さんって本当によく似合うなあ。もう少しおどろどろしい恰好で歩いても、いいんじゃない? 顔と比べて、ちょっと服装がまともすぎると思う(こらこら)。
2001/08/24 (Fri)
「ベスト・オブ ディスカバリー 航空母艦〜その恐るべき航空戦力」BS朝日 21時〜22時
アメリカの空母のあれこれを徹底的に見せてくれる番組。冒頭からいきなりカタパルトによる発進シークエンス。つかみはオッケイね。そのあとで、そのシステム・メカニズムの解説へとつづいていく。1秒半で時速220キロに達してしまうカタパルト発進の射出時Gはどれくらいになるのだろう。コクピットの内部映像では、ぜんぜんたいしたことないように見えてしまうんだけど。で、発進のつぎは着艦。これはすごく怖い。さらにそのつぎの艦上でのミサイル暴発映像はもっと怖い。空母の上って、戦場の最前線よりも危険なんじゃないかなあ。しかし、つぎつぎと紹介されていく空母搭載の航空機の数々は、どれもひじょうに参考になる。フォークランド紛争でのシーハリアーによる作戦行動レポートやヘリコプターを用いた潜水艦探知システムなどもおもしろかった。こういう映像は、見ているだけで、いろんなアイデアが湧いてくる。実際に使うかどうかはべつにして。アクション系作家の環境ビデオであるな。
2001/08/24 (Fri)
「たけしの誰でもピカソ 緊急特別企画 Mr.マリックの超魔術Special」テレビ東京 毎週金曜日21時〜22時54分
マジックの見せ方にも、いろいろな趣向が歩けど、まさかMr.マリックとマギー司郎軍団を対決させるとは思わなかったね。しかも、マギーさんは年齢こそ2歳年上だけど、立場的にはマリックさんの弟弟子だという。つまり、これは兄弟対決。でもって、マギーさんの表情がすごくいい。マリックさんの超魔術を見るたびに口をぽかんとあけて、唖然としている。それがもう、まじの表情そのまんま。いいなあ。こういう役回りができるのは、やはりマギーさんだけだね。マジックも堪能できたし、つぎは来日したデビッド・カッパーフィールドと対決してくれないかな。空中浮遊の共演なんか、すごく期待しちゃうぞ。
2001/08/25 (Sat)
「豪華絢爛 タイ王朝今世紀最大の祝祭」BS日テレ 15時〜17時
1999年12月、タイの国王の72歳を祝う大祝祭が首都バンコクで開催された。仏教国タイでは、十二支が6回めぐってくる72歳という年齢をとくに重要視し、盛大にそれを祝うのだという。したがって、これはタイ王室紹介番組だと思ってしまうが、実はそうではない。これは、基本的にはタイの歴史名所旧蹟案内観光番組である。2時間もあるから、ほとんどの場所や遺跡、建造物が網羅されていて、そういう意味では、かなり参考になる内容だ。しかし、逆にその2時間がけっこうしんどい。結局は環境ビデオになってしまう。わたしは途中で寝てしまい、その部分をあとでまたビデオで見直した。で、そのときも寝てしまいそうになった。タイ王朝を豪華絢爛に味わうのも、なかなかにたいへんなことである。
2001/08/25 (Sat)
「WBA世界ミニマム級タイトルマッチ チャナ・ポーパオイン VS 新井田豊」フジテレビ 16時20分〜17時30分
がっかりの試合。あれだけ「天才、天才」と売りこんでいたチャレンジャーが後退ばっかりしている。パンチもださない。終わりのほうなんか大振りでダンス状態。テレビに向かって、何度「退るな」殴れ」と叫んでしまったことか。それなのに判定勝ちなんだもん。解説の畑山選手が語るコメントも、恐ろしく歯切れが悪い。こういうのは、勝ってもらっても、あまりうれしくないなあ。防衛第1戦は、もう少しすっきりした試合にしてほしい。
2001/08/25 (Sat)
「NHKスペシャル 歴史教科書はこうして採択された」NHK総合 21時〜21時50分
紛糾しまくっている歴史教科書問題の、東京は杉並区における採択ドキュメンタリー。わたしは、この教科書の賛成派、反対派、どちらにも与しない。昭和61年の高校教科書検定で問題となった教科書「新編日本史」について「ニュースステーション」が報道したとき、久米宏キャスターは中国関係者の談話として「まるで他人事のように書かれた教科書だ」という言葉を伝えた。この関係者の発言は正しい。歴史の教科書は常に「他人事のように」執筆されなくてはいけない。教科書が誰かの学説に沿って書かれてしまったら、それはもう歴史の教科書ではない。特定個人の主張を伝えるための歴史読物となる。こんなことは、わざわざ書くまでもない。誰にでも理解できることだ。そういう本は執筆者が自分の名前で書き、一般の出版物として書店で売ればいい。教科書に個人の学説は無用だ。原則としては、そのかけらひとつでも入れるべきではない。ただし、中国は違う。歴史教育で客観性を保つのは、中国では異常なことと考えられている。新王朝が前王朝を否定するのが歴史書の役目とされているからだ。たとえば、平凡社の世界大百科事典には「漢書 後漢の班固の著。漢の高祖から王莽(おうもう)の時代にいたる前漢の歴史をあつかう正史」とある。また唐書も、「中国,唐王朝(618-907)の正史で旧・新の2種がある。《旧唐書(くとうじょ)》は200巻で,後晋の劉■(りゅうく・「く」は非JIS文字)らの奉勅撰。本紀20巻,志30巻,列伝150巻から成る。《新唐書》は225巻で,宋の欧陽修らの奉勅撰」と記されている。こういう状況で歴史書がつくられているから、記述の中には前王朝の業績について、けっこう厳しい文章が並ぶ。徳を失った皇帝に代わり、天が新しく命じたのが新王朝の皇帝。その正当性を明らかにするのが史書の役割なので、これは当然のこととなる。なるが、しかし、それは学問ではない。科学とまではいかないかもしれないが、歴史が学問として認められるためには、常に客観的な事実の吟味と検証が求められる。そして、それを日本にさせようとしないのが、自国固有の歴史認識を絶対のものとして譲ることのない、いくつかの頑迷な国家である。
で、扶桑社の教科書だが、これには執筆者個人の思想が、かなり色濃く反映されている。テレビで紹介されている部分を見ただけでも、それが感じとれた(笑ってしまったのは、文部省の検定担当者によって付記された部分が、客観性を相当に欠いていること。どっちもどっちだね)。その思想性には是も非もない。それは学者が検証することだ。右左にかかわらず、執筆者がどんなにすぐれた内容だと思っていても、それをこれから歴史を学ぼうとしている人たちに押しつけてはいけない(歴史と倫理の混同に至っては、言語道断である)。中国や韓国、いや、世界の教科書が国威発揚的記述を自国の歴史教科書に入れているからといってそれをマネする必要はどこにもないだろう。むしろ、中国のような民度の低い国(抗議と称して、Web改竄などの犯罪行為を嬉々としておこなったり、他国の国旗を焼いたりする国。こういう国家を民度が低いという)と同じことをするのは近代国家として恥ずかしいことだ。そう認識しなくてはいけない。杉並の教科書は、思想的に両極にあるとされていた扶桑社と日本書籍が排除され、その中央に位置していた帝国書院(すごい社名)のものが採択された。戯曲「我が友ヒットラー(三島由紀夫作)」の最後で、クルップに「左(共産党)を斬り、返す刀で右(突撃隊)を斬った」と評されたヒットラーは、胸を張って、こう答える。
「そうです。政治は中道をいかねばなりません」
まさしく、この採択は「政治」であり、その原則は、三島の描くアドルフ・ヒットラーの言葉どおりのものとなった。
ところで、今回、この騒ぎでよくわかったことがある。それは「平和」とか「戦争反対」とか「人権」とか「民主主義」を声高に唱える人ほど、攻撃的で、争いを好み、民主主義をないがしろにしたがるということだ。相手の迷惑も省みない強引な抗議活動、実力行使で言論を左右しようとする暴力的な動き、ただひたすらに自分たちの我を通そうとする居丈高な物言い。多数決で決められたことを何がなんでもくつがえそうとする脅迫まがいの言動。これらは、すべて扶桑社の歴史教科書採択反対派がやっていたことである。教科書問題とはまったくべつにして、このことはきちんと記憶に留めておきたい。
2001/08/25 (Sat)
「サイエンスアイ・スペシャル ネット社会の未来技術4 増大する知のパワー」NHK教育 毎週土曜日23時30分〜24時15分
「ツナガル」と題して、世界的ネットワークを利用しておこなわれているいくつかの試みが紹介された。LINUXの開発とか、SETIとか、そういったことである。もちろん、ここに描かれているのは薔薇色の未来だけだ。しかし、薔薇色の未来って、本当にいいなあ。先のSF大会出席のため、わたしはハインラインの「夏への扉」を読み返した。そこに書かれているのも、当時想像されていた薔薇色の未来だった。2001年の5月。ああ、もう過去のことじゃないか。
残念ながら、本物の21世紀のはじまりは、ハインラインの思い描いた薔薇色の未来とは大きく異なっていた。が、次世紀は違う。22世紀はきっと薔薇色の未来になることであろう。それを信じて、われわれは前に突き進んでいく。でなきゃ、やってらんないよ。
2001/08/26 (Sun)
「新発見! 2億年前の大型恐竜〜中国恐竜発掘記」TBSテレビ 14時〜15時24分
またもや恐竜番組。夏休みの花形は恐竜だということが、よくわかる。今度は中国四川省で新発見された恐竜化石のレポート。ここで見つかった大型草食恐竜の化石が、ジュラ紀中期のもので、初期の竜脚類の特徴を持っているという。中国はでかい上にゴンドワナ大陸時代のポジションがよかったため、恐竜の化石が多い。ゴビ砂漠の発掘調査などはとくに有名だが、ほかにもあちこち恐竜の町がある。うまく観光地化していけば、いい外貨獲得産業になるかもしれないね。番組のほうは、中国の恐竜研究の紹介序説って感じ。でもって、再現CGのレベルがひたすら低いのでがっかり。何年も前の番組ならいざ知らず、いま恐竜を扱うのなら、それなりのCG再現があって当然である。そういう風潮になっている。CG再現を入れるのなら、もう少しましなものにしてほしかったなあ。
なお、番組の最後に、くだらない説教がまたもや入った。説教をしたのは番組ナビゲータをつとめた早稲田の吉村作治教授である。こういうの、いいかげんにやめてほしい。ごっそりと個体数の増えた生物種が、それによって自家中毒的に滅亡に向かうなんてのはぜんぜん珍しくないよ。人間は知恵で、それを切りぬけようとしているの。そのためにはエネルギーの安定的供給と科学の発展が欠かせない。自己満足と傲慢の塊である勘違い環境保護主義者の主張など、さっさとごみ箱にでも投げ捨ててしまったほうがいい。うんざりである。
2001/08/26 (Sun)
「チャンス 最終回」テレビ東京 毎週日曜日25時30分〜26時
いやもう、とてもすごいアニメだった。さすがは大映テレビドラマの再現をめざしたと公言しただけのことはある。絵の古くささもさりながら、衣装や建物のデザインの古色蒼然ぶりも半端ではなかった。しかも、劇中歌はどれもこれもトレンドから大きくはずれている、売れそうにない曲ばかり。その上で、偶然集まってユニットを組んだ3人の女の子が、孤児院に拾われた後、ちりぢりになっていた姉妹だとわかり、なおかつ、彼女たちを指導した元アイドル歌手の大物プロデューサーが実の母だったというトンデモ設定をこれでもかとばかりにかぶせてくる。が、それだけやっても、まだ往時の大映テレビドラマの無軌道ぶりには遠く及ばない。どうしても、ぎりぎりのところで節操が残ってしまう。修業がぜんぜん足りないね。日本の馬鹿ドラマをなめちゃいけないよ。
2001/08/27 (Mon)
「エンジョイライフ ハリウッド★スター伝説 マリリン・モンロー」NHK衛星第1 11時〜11時25分
新番組マークが番組表についていたので、見てみた。25分と短い番組だが、マリリン・モンローの生涯が巧みにまとめられている。ただし、出演映画の紹介は少ない。というか、ほとんど皆無だ。かなりの時間がジョー・ディマジオとの結婚と破綻に割かれていて、そのことからこの番組の性格がよくわかる。
2001/08/30 (Thu)
「奥の細道をゆく 最上川・出羽三山」BS-hi 7時30分〜8時10分
以前、NHK衛星第2で日曜日の朝に放送されていた「奥の細道」を3本ずつひとまとめにして総集編のような形で放送してくれた。この回は、わたしが録画しそこねた出羽三山が入っているので、さっそく補填録画した。内容も夜の再放送(26時〜26時40分)のほうで見た。で、気がついた。ハイビジョンとそうでない番組は、別物であるということに。いやもうびっくりである。とても、言葉では言いあらわせられない。でも、はっきりと言える。「絵が違いすぎる」と。葉っぱの1枚1枚、毛すじの1本1本、木々の緑、石段の表面、屋根瓦の輝き。何もかもがアナログ放送の画面とは明らかに異なっている。誰かがNHKハイビジョンのCMで「ハイビジョンは空気すら描写する」とか、そんなことを言っていて、「けっ、そこまでよいしょするのかよ」と思っていたが、誤っていたのは、わたしだった。陳謝する。デジタルチューナーを買って以来、いくつかの番組をハイビジョンで見てきたけど、これほど衝撃を受けたのは、この番組がはじめてである。うーん、補填録画はアナログなんだよな。ハイビジョン放送をそのまま録画できるデジタルデッキを買わない限り、もうこの番組を本来の絵でみることはできない。でも、そんなものを買う予算はどこにもない。置く場所もない。とりあえず放送も終わってしまった。やれやれ。
*再放送情報
「千と千尋の神隠し お客様は神様です!満員御礼スペシャル」9/8 日本テレビ 10時30分〜11時25分
2001/08/31 (Fri)
「ドキュメント地球時間 臓器移植・動物からヒトへ」NHK教育 毎週金曜日22時〜22時45分
24日に前編「予知できぬリスク」が放送された。これはその後編「生命生産工場」。動物の臓器や細胞を人間に移植する「異種移植」についいて描いたドキュメンタリーである。異種移植というと、ドラマ「シカゴホープ」でも取りあげられたヒヒの臓器移植が有名だが、この番組の前編では、脳卒中の患者に豚の胎児の脳細胞を移植するケースが紹介された。この場合、いちばん問題になるのが、豚が保有しているウイルスからの感染である。移植の際に人間の胎内に入ったウイルスが突然変異し、未知の伝染病となったら、これはたいへんなことになる。拒否反応とか、効果があるのかということよりも、このほうがより重要な課題といっていい。だから、タイトルは「予知できぬリスク」。そして、後編は移植用臓器を生産、管理、提供する臓器工場のレポート。先にも述べたように、異種移植には常にウイルス感染の問題がつきまとう。ヒヒの肝臓が人間に移植されたとき、それは現実のものとなった。そこで、無菌室で育てられたドナー動物を大量に生産し、その臓器を患者に提供するという発想がでてきた。ウイルス感染していないドナー動物なら、この手の問題を確実に回避できるからだ。が、それでもなお、レトロウイルス感染の懸念は消えない。これは細胞レベルで、ドナー動物の中にひそんでいる。無菌室では排除ができない。そこへ、今度は特殊な豚があらわれた。25年に及ぶ近親交配によってつくりだされたミニ豚が、人間に感染しうるレトロウイルスをいっさい持っていないというのである。いやもう、ありとあらゆる方法が考えだされていくねえ。この分野で想像力が現実と競い合うのはたいへんである。ああ、つらい。
2001/08/31 (Fri)
「チョナン*カン」フジテレビ 毎週金曜日25時55分〜26時10分
最終回が近づいているのだろうか。チョナン・カン(SMAPの草なぎ剛さん)が、この半年の間にお世話になった韓国の人びとを招いて、感謝の言葉を述べる。そのあと、招いた人たちに「何か意見のあ人は?」と問う。それに応えて、屋台のおじさんが手を挙げ、言う。「未だに日本と韓国の間には大きな問題がある、それについて、あなたはどう思っているのか?」。絶句し、ためらうチョナンカン。その絵にかぶさって、ナレーションが流れる。「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りします」。そして、画面に重なって浮かぶ大きな文字、「提供 扶桑社」。すばらしい。みごとなタイミングだ。計算したね、これ。思わず、おおと声をあげてしまったぜ。テレビ局、数々あるが、全編韓国語で通し、これほどに韓国の文化と人びとを具体的に紹介している連続番組は、ほかにないと思う。その番組を放送しているのはフジサンケイグループのフジテレビであり、スポンサーは同じグループの扶桑社である。うーん、ちょっとこの番組にでている韓国の人に感想を聞いてみたいな。みなさん、なんて言うんだろう。