わたしが見たテレビ番組の感想を適当に掲載していきます。雰囲気としては、喫茶店の隅で仲間が集まり、見たばかりの番組をネタにして、勝手な放言をしているという感じです。読んだ人は、メールなどで反論をよこしたりしないようにしてください。ただし、事実誤認があれば、それだけは指摘に応じて訂正するつもりです。それ以外のクレームはいっさい受けつけません。
2001/06/03 (Sun)
「華麗なる極楽浄土〜復元宇治平等院(再)」NHK総合 17時〜17時50分
以前、見逃していた番組の再放送。宇治平等院の鳳凰堂を、CGで建立当時そのままに復元しようという試みのレポートである。いやあ、平等院はけばい。すごい色彩感覚だ。すばらしい。金銀朱塗りに青、紫のグラデーション。やはり、ありがたいお寺ってのは、こうでなくっちゃね。ここまで見てしまうと、やっぱり本物を直接、自分の目で確認したくなってしまう。でも、それは不可能。残念でならない。
2001/06/04 (Mon)
「ETV2001 甦る世界遺産・御影堂(再)」NHK教育 25時35分〜26時20分
こちらも再放送。2001年3月28日に放送された番組である。京都、西本願寺の御影堂が解体修理されることになった。その記録である。世界遺産指定されているので、すごく古い建築物かと思っていたら、江戸時代はじめ、寛永年間の建造であった。いや、もちろん、それで十分に古いんだけどね。
で、この大修理だが、いま現在もつづいている。修理完了予定は平成21年になるという。こういう解体修理、すべての歴史的建造物できちんとおこなってほしいね。わたしは、現住都市の景観保存というのには、ぜんぜん与しない。それは、人間の営みの制限につながる。しかし、個々の文化遺産は話がべつだ。できるものは、みな巨費を投じても、修理、保存をしてほしい。CGでの復元保存も、まあ悪くないが、しかし、作品そのものを残すのとは、やはり、価値に大きな差が生じる。可能なら、まったく同じものを建立当時のままに再建造し、そちらもそっくり保存してくれないかなあ。侘び寂びもいいけど、つくりたての金ぴかも、わたしはけっこう好んでいる。文化庁には、ぜひ検討をお願いしたい。
*再放送情報について
再放送情報は番組情報誌の記載をもとに記述し、アップしています。ただし、NHKの番組に関してはNHKのホームページで確認し、そちらの情報を優先して掲載するようにしています。元情報の誤り、放送予定の変更等により狂いが生じることがありますので、視聴、録画の参考にされる方は、必ず当日の朝夕刊などで最新の番組情報を確認してください。
2001/06/05 (Tue)
「プロジェクトX 挑戦者たち 激闘男たちのH-IIロケット〜純国産・屈辱からの復活戦」NHK総合 毎週火曜日21時15分〜21時58分
人は自分の知識の範囲内でのみクレームをつけるという原則がある。要するに、自分の知っていることにしか、誤りを見つけることができないということで、ごくごく当り前の原則だ。たとえば、バイクマニアは2ストのマシンが描かれているのに、音が4ストだったとか言って文句をつける。これは指摘として重要である。創作する側は、こういうミスをしないよう可能な限りつとめなくてはいけない。しかし、その指摘そのものは作品の価値、評価とはまったく無関係である。マシンの音が正しくても、その作品の出来が「必ず」いいと評価されるとは限らない。音は作品を構成する要素のひとつである。すべてではない。要素のひとつをあげつらっても、それが作品全体の評価となるケースは、ほとんどないだろう。バイクマニアが、ひとつの間違いもないと絶賛した作品に、バイク表現以外の部分で誤りが山のようにあったという皮肉な状況、いくらでもある。バイクマニアはただ単に、その誤りを知らなかっただけで、知らない限りにおいて、その作品は、当該バイクマニアにとっての大傑作となりうるのだ。いや、バイクマニアだけではない。存在している誤りが、作品の成立を不可能にするほど致命的なミスでないのなら、わたしは意図的にそのミスを無視して評価をおこなう。ミスに気がついても、作品全体がよくできていると判断したときは、その判断に従って評価する。それが創作の結果として生まれてきた「作品」というものに対するわたしの姿勢だ。
さて。前置きが長くなったが、今回の「プロジェクトX」はH-IIロケット(の前編)である。これは、放送後にかまびすしいことになるなと、見る前から予感していた。わたしの知人には、この手の分野を得手としている人がたくさんいる。「プロジェクトX」は一般向けにコンセプトを設定し、それに合致するよう内容をアレンジして番組を構成している作品だ。そして、それをやるには、枝葉を大胆に刈りこみ、コンセプトに必要なネタだけを強調して表現し、紆余曲折をカットした上で、見せたいテーマのみをストレートに打ちだしていく必要がある。ま、一種の情報操作だね。感情誘導といったほうがいいかな。これにより視聴者は感動し、涙、涙の大団円へと導かれていく。細かいことはとりあえず、省かれる。マニアやおたくを満足させるようにつくっていたら、このコンセプトは成立させられない。「プロジェクトX」の狙いは、まず一般視聴者を泣かせることにある。事情通は、あれこれ納得できないかもしれないが、それは、その事情を知らない人には無縁のことだ。番組制作者としては、「あるプロジェクトがあり、それが数々の障害を乗り越え、輝かしい成果をあげた。これまでの労苦はついに報われた」ということのみが視聴者により強く伝わればいい。逆にいえば、それが伝わらなかったら、どんなに正確無比の情報が満載であっても、番組としては失敗である。プロデューサーは臍を噬む。「プロジェクトX」は「プロジェクトX」であって、「NHKスペシャル」ではないのだ。
というわけで、評価は後編が放送されてから書く。その基準は「情報が正確か否か」ではない。どれだけ客を泣かせることができたかである。はたして、後編でバケツ3杯の涙が達成できるのだろうか。少なくとも、前編だけでは、わたしはまだ泣けなかったぞ。
2001/06/05 (Tue)
「ETV2001 シリーズ ハンセン病訴訟 何が問われているのか」NHK教育 24時50分〜26時25分
5月29、30日に放送されたものの再放送。番組情報誌では5月31日、6月1日に放送されると記されていたため、本放送を見逃してしまった。再放送は 前編の「隔離政策はこうして続けられた」と後編の「どう尊厳を回復するのか」を一括オンエア。内容などについては、6月16日にNHKスペシャルとして、ほぼ同様の番組が放送されるらしいので、そのときにまとめて書きたいと思う。しかし、この番組は、もっと再放送してもいいね。それも、ゴールデンタイムにNHK総合のほうで。
2001/06/06 (Wed)
「ETV2001 立川談志の古典落語学(1) 長屋の花見・江戸の庶民文化」NHK教育 22時〜22時45分
6、7日(八っあん熊さん・江戸の人間関係)と2日にわたって放送された番組。澤田隆治さんと立川談志師匠が、ふたりがかりで落語の中から江戸を読み解くという内容。談志師匠、落語評論家としてはぴかいちである。しかし、噺家としては、ぜんぜん評価できない。とにかく落語を演りはじめると、いきなりつまらなくなる。ネタを聞いても、まったく笑えない。古い噺を「こうアレンジすれば」ということで、さわりを語ったりするのだが、これがもうしみじみと退屈。くすりともできない。そのかわり、むかし誰それ師匠がこう言ったという逸話の紹介だと、めちゃくちゃおもしろくなる。落差にびっくりね。わたしは、談志師匠をおもしろくない落語家だと以前から認識していた。フジテレビの深夜にやっていた「落語のピン」での一席なんて、本当にひどかった。リズムは悪いし、呂律はまわっていない。客もほとんど笑わない。女性がでてくると、どれもみな同じ。長屋のおかみも、遊女も、武家も、下女も、まるで区別がつかない。談志師匠は落語を語る人じゃなくて、落語にまつわるあれこれを語る人だと思う。今回も、いろいろと参考になったし、興味深い考察もいくつかあった。もう高座にはあがらず、評論家として、余生を過ごされたほうがいいんじゃいかな。よけいなお世話だけど、そう感じてしまった。
2001/06/09 (Sat)
「地球に好奇心 戒律に生きる〜サマリヤ人3000年の祈り」NHK衛星第2 毎週土曜日19時30分〜20時45分
聖書に記されている「よきサマリヤ人」の子孫が、人口わずか650人ながら、いまもかれらの村を維持し、古代そのままの信仰生活をつづけている。その内容は、ひじょうに原理主義的だ。旧約聖書のレビ記には女性の生理について、月経期間、その女性は汚れているとし、その間、他の人は「彼女に触れても、彼女が使った寝床や腰かけに触れても、汚れてしまう」と書かれている。フェミニストでなくても、びっくりね。しかし、この教えをサマリヤ人は完璧に守っている(サマリヤ人の宗教はユダヤ教ではなくサマリヤ教だが、神はユダヤ教と同じヤハウェ〈YHWH〉で、聖典も創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記という旧約聖書中のモーセ五書、いわゆる律法〈トーラー〉があてられている)。たとえば、娘が生理になると、もうそれが終わるまでベッドから一歩もでない。トイレ、風呂は専用のものを使う。食事のパンは運んできた母親が、投げて与える。手渡しすると母親も汚れてしまうから。本当に徹底的。土曜日は安息日(週のはじまりが日曜日なので、こうなる)という戒律があるが、これも完全に守る。絶対に何もしない。火を使うことも禁じられているので、火に準じた扱いとなる電気も使わない。金曜日の日没15分前には、すべての電気製品のコンセントが抜かれてしまう。安息日に働いた場合、その行為は死に値する。つまり、安息日の掟を破ったら、死刑ってことね(出エジプト記、35章2、3節)。だから、電話線も外してしまい、ただひたすらに戒律を守る。これは、食事も同じ。肉は必ず経典に記されているとおりに調理され、戒律から外れた食材は、いっさい口にしない。
ただし、その厳しい戒律も、時代の流れにより、遵守することのできない人が少しずつではじめている。そういう人たちはサマリヤ人であることをやめ、村から離れていく。サマリヤ社会から脱した女性が、はじめて土曜日に車を運転したとき、「地面が割れて呑みこまれてしまうんじゃないかと、怖かったわ」と述べていたのが印象的だった。そして、そのあとすぐに「いま思うと、なんて狭い世界に生きていたんだろうと、思わず笑ってしまいます」とつづけていたのも、興味深い発言であった。
しかし、サマリヤ人たち、よくここまでの撮影を許可してくれたね。こういうのは戒律とは無縁なのかな。それとも異教徒がつくっている番組からだろうか。できれば、そのあたりも、ちょっと説明してほしかった。
2001/06/09 (Sat)
「NHKスペシャル 飛鳥京発掘〜よみがえる“水の都”」NHK総合 21時〜21時50分
飛鳥の里は高校生のとき、じっくりとまわった思い出の地である。飛鳥寺にも行ったし、謎の石造物も目にしてきた。その飛鳥京の跡で、いま大規模な発掘調査がおこなわれている。最大の成果は、大きな池が見つかったこと。宮殿付属の庭園、いわゆる苑池である。池は、都の隅々に掘りめぐらされた水路とつながっていて、飛鳥京全体を水の都としていた。なるほど。この調子で発掘が進めば、謎の石造物の意味も明らかになるかもしれない。噴水のパーツや、水を導く施設の飾りなんかだったのかな。水というキーワードが明らかになったことにより、多くの疑問が加速度的に氷解していく。そういう予感が生じはじめている。見ているだけで、たいへんだなあと思ってしまう発掘作業だが、歴史の謎解明のためにも、関係者には多くを期待したい。それと、もう一度書いておこう。天皇陵の調査を認めてくれえ。関係者の努力を、国として支援してくれえ。
*再放送情報
「マヤ文明 定説の崩壊〜血の色に秘められた真実」BS-i 6/16 19時〜21時
「地球に好奇心 戒律に生きる〜サマリヤ人3000年の祈り」NHK衛星第2 6/17 23時30分〜24時45分
「ドキュメント地球時間 アメリカ先住民族の謎〜9000年前の人骨は語る」NHK教育 6/20 25時40分〜26時25分
「土曜プレミアム 超古代文明ロマン 謎の大陸アトランティス」NHK教育 6/21 24時50分〜25時40分
「土曜プレミアム 超古代文明ロマン 石器時代への旅」NHK教育 6/21 25時40分〜26時32分
2001/06/09 (Sat)
「BS特集 神秘の光 オーロラからのメッセージ」NHK衛星第1 21時〜22時
スウェーデンはキルナからのオーロラ映像レポート。オーロラの映像は、さすがにNHK。みごとである。キルナには宇宙物理学研究所があり、オーロラ関連のさまざまな観測、研究がおこなわれている。今年は太陽黒点活動のピークにあたっているため、オーロラの発生率が高い。当たり年ということだ。そこで、この特集となったらしい。解説は名古屋大学の上出先生。氷でつくられたアイスホテルの中をスタジオがわりにし、番組を進行させている。見るからに寒い。番組の内容は、オーロラ発生のメカニズム、オーロラ研究の歴史、オーロラと人びとの関わり、伝説、ラップランドの先住民やトナカイの紹介、宇宙からのオーロラ観測など、多岐に渡っていて、ひじょうにおもしろかった。地上波でも放送してほしいね。
2001/06/09 (Sat)
「ウイークエンドスペシャル アジアのアメリカ軍」NHK衛星第1 22時〜22時50分
8、9日と2日にわたって、アジアに配備されたアメリカ軍の特集を放送。8日の前編は「在韓米軍」。9日の後編は「沖縄の米軍とブッシュの新戦略」。
大統領がブッシュに替わってから、アジアに配備されたアメリカ軍が強化されつつあるという。北朝鮮と台湾があるから、これは当然だろうね。北朝鮮はいつぶちきれるかわからないし、覇権国家中国は、台湾を武力でねじ伏せようとさまざまに策をめぐらしている。東西対立が終わって、戦争の危機が減少したなんて状況はどこにもない。むしろ、局地的には、戦争危機が増大してきている。アメリカの新政権は、そのあたりをとくに懸念しているのだろうか、いろいろな軍事増強プランをどんどん打ちだしている。が、それが是であるか非であるのかは、わたしにはまだわからない。そういう研究もしていないし、必要な知識も持ち合わせていないから。これについては、今後もこの手の番組をウオッチして、いろいろと学んでいこうと思っている。
でまあ、それはさておき、圧巻だったのは、沖縄駐留米軍海兵隊の訓練風景である。アメリカでひらかれたアニメのコンベンションで、両腕にけっこう仮面と乱馬を刺青していた海兵隊員に会ったけど、あの人もこういう熾烈な訓練をやりぬいてきたんだね。うーん、刺青は刺青とし、ここであらためて敬意を表しておく。アメリカの海兵隊員はすごい。
2001/06/09 (Sat)
「ブロードキャスター」TBSテレビ 毎週土曜日22時〜23時24分
田中真紀子外相騒動のいきさつを丹念にレポートしていた。よくできている。すばらしい。とくに、今回の情報漏洩問題に巻きこまれた相手国の報道関係者に取材し、「会談での田中外相の発言には、なんら問題はない。外相同士が腹蔵なく意見を述べ合って、懸案事項を率直に論議するのは当然のこと。重要なのは、その結果として公表される結果のみであり、その過程については何も問う必要がない」という意味の言葉を放送した点について、高く評価したい。これは、まさしく正論だ。外相が言いたいことも言えないまま、外交事項に関して適当に合意されていたのでは国民はたまらない。その言いたいことに対しては、なんぴとであろうと制限を設けることはできない。クレームをつけられるのは、公表された結果に対してだけである。それが会談の成果のすべてなのだから。
前にも書いたが、わたしは田中外相個人をまったく応援していない。しかし、それとこれとは話がべつだ。田中外相は、いま外務官僚の横暴をきちんと是正しようとしている。これは絶対に完遂されなくてはいけない。番組の中でも言っていたが、この騒動のそもそもの発端は、機密費流用問題である。その重要事件、問題を外務官僚はこれまでやってきたように、適当にごまかして収束させようとした。ところが、その前に責任追求を続行する田中外相が立ちはだかった。そこで開始したのが、国際ルール違反の発言漏洩など、陰湿な手口を満載した外相追いだし工作である。そして、それに国政の主流から追われた元総理や、その手下が嬉々として乗っかった。今回の騒動は、これがすべてだ。あらゆる流れが、この一点に集約できる。それを考えると、今回のこの番組の特集は快挙であったが、それでもまだ生ぬるい。わたしはそう思う。これは、官僚支配体制を駆逐できる戦後最大の好機だ。これを逃したらつぎはない。だから、国民全員が一丸となって、この件を追求しはじめるようになるくらいの世論構築活動をする気概をスタッフは持ってほしい。局長はみな首のすげ替え、柳井駐米大使は更迭。めざすのは、ここだ。柳井大使の発言は、まさしく外務官僚の驕りきった体質そのものである。その国益の損ないようは、1941年の野村大使のそれを思い起こさせる。看過すべきことではない。そして、外務官僚が片づいたら、つぎは財務官僚だ。さらに運輸官僚、国土交通官僚、旧郵政官僚と、駆逐、是正処置をつづけていってもらう。21世紀の最初の年、日本は官僚体制を完璧に打破する。これを、何があっても達成していただきたい。30数年前、わたしは星新一さんの「人民は弱し官吏は強し」を読んで、官僚がどういう人種であるのかを学んだ。いまは亡き星さんの遺志を継ぐ意味でも、わたしは官僚批判を書く。徹底的に書く。
ところで、ここしばらく、わたしは産經新聞に失望している。お大事の歴史教科書にちょっと因縁をつけられたくらいで、この外相叩きはないだろうと思う。気持ちはわかるが、いまそれをやって益を得るのは外務官僚と自民党の反小泉勢力だけだ。田中外相への反撃はあとにまわし、ここは大きな度量を見せて、産經にも外務官僚の責任追求にぜひ加わってもらいたい。何が最優先なのかを、産經には見失ってほしくないのである。かつて、巨大庁舎問題でヒットを飛ばした産經には、それができるはずだ。目を覚まそう。産經新聞! まだ遅くはない。
と、これを書き終えて、6月11日付けの産經夕刊を読んだら、同紙の久保紘之編集特別委員がいつもどおりの外相批判につづき、「いま、外務官僚にとって『諫死』とは国益を保守するために田中外相を諫め、黙って職を辞することである。その数が十数人に及べば(中略)外相更迭に(首相も)踏み切らざるを得ない」と述べていた。この意見は悪くない(腐れきった外務省の高級官僚にそんな高潔な志があると思っているらしいところは除く)。重要なのは、田中外相の去就ではなく、外務官僚の首である。外務官僚の総替えが達成されるのなら、田中外相が残る必要はまったくない。さっさと消えていただくのに賛成する。だが、官僚たちがそのまま居残り、田中外相だけ罷免というのはだめ。納得できない。そんなことになったら、外務官僚たちは勝鬨をあげ、「邪魔者はすべて排除する。俺たちに敵はいない」と吼えて、ますますつけあがってしまうことだろう。産經も、そのような状況は望んでいないはずだ(あの教科書の検定通過を必死で妨害していた官僚が、どこの誰だったかを忘れていないよね)。局長レベルの官僚すべてと一部の大使が駆逐され、それと同時に田中外相も身を引く。これは理想の展開である。この方針で、産經はキャンペーンを継続していただきたい。そういうことならば、わたしもとりあえず支持する。
2001/06/10 (Sun)
2001/06/11 (Mon)
「地球!ふしぎ大自然 大草原の嫌われ者 ハイエナの意外な素顔」NHK総合 毎週月曜日20時〜20時45分
ブチハイエナの特集である。以前、ヒヲウについて述べたとき、「動物が同じ種類の動物を殺さないというのは嘘で、どの動物も条件さえ合致すれば、仲間を殺す」とわたしは書いた。この「条件」とは、テリトリーを侵されたとき、ボスの座を徹底的に争うときなどのことだ。よく一般的な話として、「動物は仲間同士で喧嘩をすることはあるものの、相手が死ぬまで攻撃しつづけることはほとんどない」というものがある。そうね。仲間内の喧嘩なら、そういうこともありうるだろう。定期的に餌が与えられ、食事の面で完全に満ち足りている動物園なんかで、猛獣が派手にやり合ったりするのがそれだ。そういうのは、たしかに殺し合いにならない(怪我をしても、すぐに治療してもらえるし)。でも、それはわたしの言っていることとは違う。わたしは、自然界で生存のための激しい戦いをしている動物について述べたのだ。こういう生存のための戦いのとき、動物は同じ種類の仲間であっても、相手を殺す。前に見たチンパンジーのドキュメンタリーでも、ボス争いに敗れたオスの屍体を撮影隊が発見するシーンがあった。このオスは、ライバルに殺されたのである。ただし、発見されたときにはもう息絶えていたので、即死であったかどうかははっきりしていない。しかし、即死であろうとなかろうと、これは「殺された」ことになる。野生の動物が深手を受けた場合、それが致命傷でなくても、多くはそのまま死んでしまうからだ。この番組でも、「ふつう野生動物の世界では、怪我をした動物には死が待っています」と、ナレーターの草なぎさんが言っていた。野生動物同士の戦いでは、勝ったほうが相手にとどめを刺す必要はあまりない。ある程度の怪我を負わせれば、相手はほぼ間違いなく死ぬ。にもかかわらず、無理してその息の根を止めようとすると、自分も反撃を受け、深い傷を負う恐れがある。そうなったら、行き着く先は死の世界だ。脚の腱のひとつも噛み裂けばつく勝負に、おのれの生命を懸ける意味はかけらもない。畜生といえども、そこまで馬鹿ではないのである。「条件が合致した上で」同じ種類の動物である相手を大きく傷つける戦いは、結果として相手を殺すための戦いとなる。それが野生動物の掟だ。
とはいえ、すべてのことには例外がある。この番組は、その例外をはっきりと見せてくれた。群れで生活し、互いに助け合って生きているブチハイエナは、脚の1本を失うほどの重傷を負っても、野垂れ死にすることがない(注・仲間同士の喧嘩で負った傷ではない。ここでいう例外とは、重傷を負っても、それだけでは死なないケースがあるという部分)。それどころか、1頭のメスなどは、怪我で歩行困難に至った状態で子供を産み、育てていた。この映像は、本当にすごい。今回は、汚くて、ずるくて、いやらしいと思われているブチハイエナのイメージをくつがえそうという意図で番組スタッフは構成をおこなったらしいが、たしかに、ちょっと驚き、ブチハイエナの生活を見直した。でも、やっぱり、ブチハイエナは見た目も雰囲気も汚い。そのイメージは、残念ながら、くつがえらなかった。このブチハイエナ特集、今後もまだまだつづくということなので、続報に期待しよう。
2001/06/12 (Tue)
「プロジェクトX 挑戦者たち 男たちのH-IIロケット 天空へ!」NHK総合 毎週火曜日21時15分〜21時58分
H-IIロケットテーマの後編。しかし、この番組のセオリーどおり、焦点はロケットの開発そのものではなく、それにたずさわった人たちの物語にある。なかんずく事故の犠牲者とその遺族にポイントが置かれている。さあ、泣いてくれって感じね。これで涙しないってのは「プロジェクトX」の視聴者じゃない(本当か?)。ロケット打ちあげの日が、病死したスタッフの娘の誕生日だったというエピソードをきちんと見つけてくるんだもん。こういうところが、この番組の真骨頂である。とりあえず、細かいいきさつや技術的な話は、どうでもいいや(ちょっと嘘)。この夏に予定されているH-IIAロケットの打ちあげ成功を心から願っている。
2001/06/14 (Thu)
「にんげんドキュメント 光れ!泥だんご」NHK総合 毎週木曜日21時15分〜21時58分
泥だんごを磨きに磨いてぴかぴかに光らせている児童心理学者のレポート。この人、前に「タモリ倶楽部」にも出演し、タモリさんたちと一緒に光る泥だんごをつくっていた。スーパー泥だんごづくりというネタはまったく同じだが、その切り口、視点、テーマの違いがめちゃくちゃ大きい。さすがは子供の遊びの泥だんごである。どのようにでもいじれてしまうということか。というわけで、この番組は「タモリ倶楽部」と一対にして見るのが、いちばんおもしろい。軍配は、遊びを遊びとしてのみ扱ったタモリ倶楽部のほうにあげておこう。でも、泥だんごが光るメカニズムなど、内容的に興味深かったのは、こちらのほうであった。
2001/06/16 (Sat)
「世界直送TV 南米大陸1万キロを行く」NHK衛星第2 月〜土 19時30分〜20時50分(16日のみ19時30分〜23時)
6月11日から6夜連続で放送された南米レポート。「アマゾン(ブラジル・マナウス)」「アンデス(ボリビア・チチカカ湖)」「パラグアイ・イグアス」「ブラジル・カスタインニョ」「ガウチョ(アルゼンチン・ルハン)」「サッカー(ブラジル・サンパウロ)」というメニュー。いやもう南米三昧で、すっかり疲れてしまった。正直言って、わたしもすべては見ていない。あちこち中抜きしている。全部で10時間10分の番組だもんね。1週間がかりであっても、完全に付き合うのは、かなり苦しい。しかも、今週はCATV関連で自宅工事がおこなわれ、ケーブルをつないだり外したり、力が余ってデッキを壊したりで、たいへんな状況に陥っていた。というわけで、感想は、淡々と画面を眺めていたよという一言で、終わりにしたい。しかし、「よくつくったなあ、これ」といっていい番組である。こういうところにNHKの尋常でない底力を感じるね。
2001/06/16 (Sat)
「噂の覆面マジシャン 禁断のトリック大暴露」日本テレビ 19時〜20時54分
なんだよ、「最後のマジック(フジテレビを消すってやつ)の種あかしは次回」ってテロップは。けちくさいマネをするなあ。トップクラスのマジックの種は伏せたままにするし、看板倒れもいいところである。これじゃ、同業者から命を狙われているってのも、大嘘なんだろうな。この程度の暴露で命を狙われたんじゃ、ナポレオンズだって身があやうくなるよ。さっさとマスクを脱いで、本当に殺されるかどうかを見せてほしいね。でもって、殺されたはずなのに、また復活してくるってマジックを見せる。そのほうが、よほどおもしろくなると思う。
2001/06/16 (Sat)
「NHKスペシャル ハンセン病 隔離はこうして続けられた」NHK総合 22時〜22時50分
野球延長のため、開始が45分遅れた。こういう番組の放送スケジュールが狂うのはよくないね。どのくらい放映時間帯が移動するのか、野球が終わるまでわからないから、見たいと思っている人も、場合によっては見損なってしまう可能性が高い。
で、番組だが、基本的には「ETV2001 シリーズ ハンセン病訴訟 何が問われているのか」の総集編である。違いは、ゲストとの対話シーンが省かれたというところだろうか。映像ソース、ナレーションは、ほぼ共通している。番組そのものの感想は、とても書けない。これは、こういう形で紹介する番組ではない。誰もが見なければいけない番組なのだ。
ただ、このことだけは簡単に記しておこう。「癩」という言葉の排除についてである。この番組の冒頭に、こういうエピソードが入っていた。らい予防法が廃止され、完治した元隔離患者のひとりが、44年ぶりに故郷に帰ったという話だ。発病する前は山小屋を経営していた人である。その人が帰郷し、自分のものだった山小屋を訪ねた。それが新聞で報道されて、地元に動揺をもたらした。「あの病気は伝染るんだろう」という噂が流れ、山小屋の経営を預かっていた親戚は寝こんでしまった。当惑した元患者は「行って悪かった」と帰郷したことを謝罪した。「勘弁してくれ。もう行かないから」と言って詫びた。何十年も前の話ではない。2000年5月。昨年のことである。「癩」という言葉は、たしかに排除された。映画「ベン・ハー」に癩者がでてくる。主人公ベン・ハーの母と妹だ。テレビで放送されるとき、そこに「癩」という言葉はでてこない。「レプラ」もしくは「悪疫」と表現される。同じく映画「砂の器」がテレビ放送されるとき「癩」というせりふは「人権に配慮」して消されている。しかし、そうやって言葉を排除してきた結果が、この元患者のいたましい帰郷光景である。言葉狩りは、何ひとつ意味を持たなかった。捨てられたのは「癩」という言葉だけで、偏見や差別は、ほとんど失せてはいなかった。「感染力が極めて弱い」とか、「完治する病で、不治の病気などではない」という重要な情報はいっさい伝わっていなかった。関係者には、このことを、ぜひ考えてもらいたい。偏見や差別のない病気に、呼称の制限は存在しないのだ。たとえば、「おたふく風邪」。これは強力な伝染病である「流行性耳下腺炎」の俗称だが、誰も、その俗称を排除しようとはしない。おたふく風邪に偏見や差別が存在していないからだ。わたしは、「癩」という言葉が消されてしまった世界ではなく、「癩」という言葉が「かつて常用されていた単なるひとつの単語」として、なんら使用制限を加えられていない世界のほうが、はるかに差別や偏見が解消された世界だと思う。もちろん、基本的な呼称は「ハンセン病」でいい。わたしも、この病気に関して何か語る機会があったとしたら、「ハンセン病」という呼称を使う(歴史的状況を描く場面は例外となるが、わたしの書くもので、そういう言葉がでてくることは、ほぼ皆無だ)。だが、だからといって、むりやり「癩」を排除する必要はないはずだ。そんなことをしなくても、これからは間違いなく、偏見や差別を除去していくことができる。今回の判決確定で、そういうきざしがはっきりと生まれてきた。言葉ではなく、差別、偏見の実体が確実に解消されていくことを、わたしは強く願っている。
*再放送情報
「NHKスペシャル 飛鳥京発掘〜よみがえる“水の都”」NHK総合 6/18 24時15分〜25時5分
「NHKスペシャル 宇宙 第3集 火星へのはるかな旅」NHK総合 6/19 24時15分〜25時5分
「にんげんドキュメント 光れ!泥だんご」NHK総合 6/20 24時15分〜24時58分
2001/06/17 (Sun)
「NHKスペシャル 濁流が都市を襲う〜中小河川の驚異」NHK総合 21時〜21時50分
いやもうしゃれにならないね。すぐ近くを野川が流れているという環境にある身としては。この川、まさしく中小河川である。でもって、夕立なんかで大雨が降ると、あっという間に増水するんだよね。越してきてから、そろそろ20年近くなるんだけど、さすがにまだあふれたことは一度もない。しかし、だからといって、今後も氾濫しないとは限らない。うちは少し高台側にあるので、安全性はやや高めらしいが、それでも心配してしまう。番組では、マンションなどの増加が増水速度と水位上昇を加速させるというシミュレーションを流していた。そうなんだ。このあたりも最近、すごくマンションが増えているんだ。うーん、豪雨は勘弁してほしいなあ。1時間50ミリ程度で妥協してほしい。と、水神に祈る。
*再放送情報
「土曜プレミアム ギリシャ文明(1)〜(3)」NHK教育 6/23 25時5分〜27時50分
2001/06/20 (Wed)
「その時 歴史が動いた 邪馬台国の女王卑弥呼 動乱の中国に使者を出す」NHK総合 毎週水曜日21時15分〜21時58分
見る前は、邪馬台国をどこに想定するだろうかと期待していたが、それはうまくかわされてしまった。魏、蜀、呉の三国志の時代と、その時代を背景にして卑弥呼が魏に使者をだすまでのいきさつ、状況を考察している。赤壁の戦とか、五丈原の布陣とか、三国志ファンなら誰もが知っている事件、キーワードを頼りに、卑弥呼がどのように国内、大陸情勢を考え、対処していったのかが、興味深く語られていく。中身は、おおむね仮説でしかないんだけど、こういう歴史解釈は、実に楽しいね。ちなみに、わたしは邪馬台国九州説が好き。畿内じゃ、あまりにもつまんないから。
2001/06/23 (Sat)
「NHKスペシャル 巨大神殿は実在したのか〜古代・出雲大社のナゾ」NHK総合 21時〜21時50分
わくわくとか、ぞくぞくとか、そういう言葉が本当に似合う番組である。そこらあたりのドラマじゃ、これだけの昂奮、感動はちょっと得られそうにないね。 かつての出雲大社本殿は、奈良の大仏殿(高さ15丈)をしのぐ巨大な建造物であった。そのように、多くの文献に記されている。推定される高さは16丈(48メートル)。だが、これを、日本の歴史学会は黙殺してきた。記紀の記述は神話のそれ。あてにならないなどと言い、単なる伝説であると片づけてきた。しかし、その状況は直径1.3メートルの丸太を3本束ねた巨大な柱跡の発掘により、とつぜんくつがえった。巨大な丸太を鉄輪で束ねた柱ならば、高さ48メートルの木造建築の完成は不可能ではないという意見が生まれた。この番組は、その事実が証明されるまでの過程を追った重要なドキュメントである。
発見された巨大な柱は、それほど古いものではない。鎌倉時代のものだという。7〜800年ほど前というところか。したがって、この遺構は建て直されたときのものであろう。ただし、その工法は古代のそれに則っている。鎌倉時代の建築工法よりも、はるかに古い方法で建てられている。
はたして、そんな工法で、高さ48メートルもの木造建築が構築可能なのか? 建てることができたとして、耐性はどうなのか? 地震ですぐに倒壊してしまうことはないのか? 大学教授、古代釘の鍛冶、大手ゼネコンの社員、宮大工など、さまざまな分野の専門家が集結し、これらの問題をひとつひとつ解決していく。その経緯は、上質のミステリーの謎解きにも匹敵するおもしろさである。いや、それを陵駕しているかもしれない。これこそ、まさしく知的エンターテインメントである。
にしても、ここまできたら、本当に困難なことかもしれないが、ぜひこの高さ48メートルの本殿を、原寸大でどこかに復元していただきたい(理想は出雲大社近辺である)。はっきりいって、CG復元では、ぜんぜん物足りない。これはもう本物を見たい。本物がほしい。直径1.3メートル、長さ40メートルにも及ぶ巨木が必要な数だけ集められるかどうかすら不明だが、それでも、わたしは建ててくれと願う。実現すれば、黄泉の国の帝王、大国主命も、さだめし喜ばれることであろう。大和政権には、それをするだけの借りが、かれに対してあるはずだ。
2001/06/23 (Sat)
「全日本プロレス中継 スーパーパワー in 武道館」テレビ朝日 27時10分〜28時5分
歴史的な放送である。真鍋アナも、冒頭でそう言った。でも、オープニングが日本テレビのスポーツテーマじゃない。うう、残念。開始と同時にスポーツテーマが流れたら、それだけで涙するファンが数多くいたはずなのに。それと、実況も、フリーになった徳光和夫さんを起用してほしかった。エンターテインメントにはサービスが要る。今回のサービスのキーワードはノスタルジーだ。プロデューサーは、そのことに気づくべきであった。伝説は、効果的な演出に彩られることによって、より大きな輝きを放つ。この放送、それ自体を伝説のひとつに仕立てあげることが、間違いなくできた。テレビ朝日は千載一遇のチャンスを逃したのではないだろうか。
*再放送情報
「NHKスペシャル 常識の壁を打ち破れ〜脱・大量生産の工場改革」6/25 NHK総合 24時15分〜25時5分
「NHKスペシャル ことばを覚えたチンパンジー アイちゃんの子育て日記」6/26 NHK総合 24時15分〜25時5分
「ETV2001 立川談志の古典落語学(1)(2)」7/3 NHK教育 24時50分〜26時20分
「地球に乾杯 密林の巨大遺跡〜カンボジア・クメール王朝の謎(短縮版)」7/4 NHK総合 23時〜23時50分
2001/06/24 (Sun)
「NNNドキュメント'01 閉ざされた一世紀 ハンセン病元患者の願い」日本テレビ 毎週日曜日24時25分〜24時55分
ハンセン病訴訟における原告側勝訴、控訴断念を受けてのドキュメンタリー。民放なので、NHKと違って、かなり情緒的に構成されている。山口果林さんによるナレーションの口調、内容など、いかにもという感じである。賛成できる演出ではない。ただし、その部分を除けば、全体の構成はよくととのっている。各局、この問題については、このようにどんどん取りあげていってもらいたい。放送されたら、わたしも可能な限り、逃さずに見るつもりだ。これは、いくら扱っても扱いすぎにならない、重要なテーマである。
2001/06/24 (Sun)
「こみっくパーティー 最終回」TVK 毎週日曜日25時〜25時30分
はじまった当初は内輪ネタの連発で、どうなることやらと思っていたが、途中から、目的がはっきりとしてきて、最終的にはすっきりとまとまった、そこそこの作品となった。もう少し作画が安定していれば、もっとよかったのが、これはまあ、このシリーズの精いっぱいであろう。作品自体は、高く評価しておく。
2001/06/25 (Mon)
「グラップラー刃牙 最終回」テレビ東京 毎週月曜日25時45分〜26時15分
これも最終回。しかし、すぐつぎのシリーズがはじまるらしい。きっと、つぎのシリーズもたいしたことのない格闘家が陸続とでてくるんだろうな。顔面にナックルパンチがヒットして歯の1本も折ることができないなんて、どういうことなんだろう。こういうところに、もう少しだけリアリティがあればなあと思うのだが、そうなってくれない。結局、ファンタジーとしてしかつくれないということなのかな。
2001/06/27 (Wed)
「ギア戦士 電童 最終回」テレビ東京 毎週水曜日18時〜18時30分
いい素材になったはずだが、焦点を定められなかったため、作品もおもちゃも、商品として成功しなかった。惜しい。子供向けなら、ヒーローロボットのこまめなグレードアップ、新技、新マシンの投入は必須である。むろん、1対1のバトルは、毎回、必ず入れる。それをしないのなら、もっと大きいお友だち向けに仕上げるべきであった。C-DRIVEの登場はその路線への布石かと思ったが、それも中途半端に終わってしまった。これを反省材料として、つぎにつなげてくれるといいんだけど、きっとそういうことはないんだろうな。
2001/06/27 (Wed)
「新白雪姫伝説 プリーティア 最終回」WOWOW 18時30分〜19時
盛りあげに盛りあげた最終回。でも、描かれている世界そのものは、小さくて狭い。このくらいのレベルにしておくと、続編がつくりやすいような気がする。ただし、続編をやるなら、民放地上波で2クール以上にし、きちんと商品も売れるようにしたほうがいいよ。月曜日、火曜日の18時30分あたりのテレ東がお勧め。テレ朝の19時台が確保できれば、ベストである。おまけ
趣味で選ぶ2001年上期ベストアニメソング
ベスト:「あの日の午後」奥井雅美(遊戯王 デュエルモンスターズ エンディング)
次 点:「COUNTDOWN」Little Voice(ギア戦士 電童 エンディング)
次々点:「深い森」Do As Infinity(犬夜叉 エンディング)
なぜかエンディングばかりになってしまった。オープニングテーマと異なり、エンディングには作品内容に縛られない自由がある(最近は少し違ってきているが)。そのため、こういう結果になってしまったのかもしれない。
*再放送情報
「NHKスペシャル 巨大神殿は実在したのか〜古代・出雲大社のナゾ」7/2 NHK総合 24時15分〜25時5分
「NHKスペシャル ハンセン病 隔離はこうして続けられた」7/3 NHK総合 24時15分〜25時5分
2001/06/28 (Thu)
「にんげんドキュメント 心でメスを握れ」NHK総合 毎週木曜日21時15分〜21時58分
「プロジェクトX」の、感動を中心に据えた、ややあざといまでの演出に昨今疲れを感じている方、そういう人は、この番組を見るべきである。これは成功物語ではない。苦難を乗り越えて進む人びとの壮絶な戦いの物語でもない。ここにあるのは、当り前のことを、当り前のこととして成しとげようとしているひとりの医師と、その教え子たちの姿だけだ。
熊本大学医学部付属病院の第2外科に名物教授がいる。小川道雄教授。63歳。定年まであと2年のこの教授が若い医師たちに課す外科研修は、日本でもっとも厳しいといわれている。これは、その研修の一部、新人の最初の1か月をレポートしたドキュメンタリーである。
医師国家試験に合格し、熊大付属病院第2外科にやってきた研修医たちは、まず1週間、実習として看護婦の仕事をまかされる。また、1か月にわたり、午前6時半からの教授特別講義も受ける。教授の理念はひとつ。患者たちに信頼される、やさしさと強さを併せ持った外科医の育成。それだけだ。しかし、他人に厳しくするには、まず自分に厳しくなければならないというのは本当だね。小川教授は、通常、教授がやることのない深夜当直もみずから進んで引き受ける。教授回診は12階ある病棟を階段を登ってまわる。エレベータは使わない。研修医の書いたカルテも、すべて自身で目を通す。もちろん、むずかしい手術では、常に先頭に立つ。それでいながら、午前6時過ぎには病院にもうきている。ああっ、こんなの、わたしにはマネできないぞ。なんといっても座右の銘が「かわいいのは自分だけ」なんだもんなあ。でも、わたしが手術を受けるときは、こういう先生に執刀してほしい。こういう先生の教え子に診てもらいたい。熊本の患者さんは恵まれているね。迷わず、熊本大学に行けばいいんだから。でも、どうして日本中の大学病院すべてで、こういう研修ができないの? 教授に理念がないから? もっといい育成メソッドがあるから? こういう1本芯の通った凜とした環境だけでなく、医療ミスで話題になった大学病院の研修風景もレポートしてくれると、そのあたりの疑問が解消していくかもしれない。NHKさん、やってください。
ところで、最後に疑問をひとつ。日本の外科医は治療するときに手袋をしない。わたしが東京医大に入院したときも、ドクターは手袋なしで抜糸をおこなった。この番組でも、手袋をせずに傷口を診たりしている。なぜだろう。規則として手袋は強制されるべきだと思うのだが、そうではないのかなあ。
2001/06/28 (Thu)
「アニメコンプレックス NIGHT 最終回」TVK 毎週木曜日25時30分〜26時
「鋼鉄天使くるみ2式」と「花右京メイド隊」の二本立てで放送されてきた番組。くるみはきちんと話をまとめて終わらせたが、花右京はとくに最終回という内容でもなく、いつもどおりの感じで、ずるずると終了になった。ま、1回約10分で1クールだもんね。構成としては、妥当な方法である。作画については、くるみが不安定で、花右京は比較的安定していた。内容評価はできない。どちらも願望充足アニメなので、充足できた人がたくさんいれば、番組の狙いとしては絶対的に成功ということになる。そういう作品に対して、質、レベルを論じる必要はないだろう。
2001/06/29 (Fri)
「ドキュメント地球時間 サブリナ〜老いてゆく少女」NHK教育 毎週金曜日22時〜22時45分
通常の人の8倍の速度で老いていくスイスの少女のレポート。病名は早老症という。原因は不明だが、遺伝子の突然変異説が有力になっている。
ほとんどの子は、10〜12歳くらいで死亡。死因の多くは心筋症と脳卒中である。動脈硬化による合併症も深刻。ただ、外見は老化しているものの、身体運動能力的には、老人という印象を受けない。きびきびと動くし、歩く。それでも、12歳くらいになると、膝などの関節に痛みがでるらしく、長距離を歩くことがむずかしくなる。番組は、こういった情報を随時、示しつつ、サブリナの日常を映した映像とともに淡々と進んでいく。大袈裟なナレーションや、悲壮感を強調したBGMはまったくない。静かで、穏やかで、印象的な作品だ。サブリナは、2001年5月2日、肺炎でこの世を去った。享年13。
2001/06/30 (Sat)
「NHKスペシャル 緊急討論 待ったなし日本経済〜聖域なき改革を問う」NHK総合 19時30分〜20時45分、21時〜22時
いやあ、おもしろい。最高の討論会だった。顔ぶれもいいし、何よりも司会がいい。「朝まで生テレビ」の進行など、これに比べたら、子供の学級会以下だね。司会者(藤田太寅さん)が討論の進行役に徹し、よけいな口をきかない。これ、討論会の鉄則。それをきちんと守っている。しかも、途中で入る解説の巧みなこと。映像取材で得たソースを用いて、実にうまく解説を討論会の中に折りこんでいる。これにより、いつもの調子でがんがん暴れまわろうとする石原慎太郎都知事もちゃんと制御され、場がほとんど混乱することなく、やりとりがつづいていく。塩爺による絶妙の受け答えは、もう芸としかいいようがない。思わず、投げ銭したくなる。あと、目についたのが、片山善博鳥取県知事の鋭い舌鋒(この人は切れる。大阪府知事あたりをやらせてみたい)と瀬谷俊雄東邦銀行頭取が語る銀行側の分析と状況。それに絡むのが、牛尾治郎ウシオ電機会長の弁舌+連合の鷲尾悦也会長の強引な突っこみだから、竹中平蔵経済財政政策担当大臣(長い)の経済講義も、かなり影が薄くなる。それと、楽天の三木谷浩史社長はちょっと立場的にかわいそうだった。若いから、強く討論の中に入っていくことができない。藤田さんが指名で救済していたが、それでも少し遠慮がちに見えた。これについては、今後、工夫の余地があると思う。しかし、この討論会、顔ぶれを一部変えて、参院選直前にまたやってくれないかな。巷間噂されている柳沢金融担当大臣と竹中大臣の齟齬ってのは、ぜひ見てみたい。石原さんは、もちろん親子での出演がベストである。
2001/06/30 (Sat)
「ウィークエンドスペシャル 過去を問われたドイツ企業〜強制労働56年後の償い」NHK衛星第1 22時30分〜23時20分
アメリカ建国当時につくられた化石のような法律をもとに、ドイツの企業に対して、第二次大戦中のユダヤ人強制労働に対する賠償請求訴訟が起こされた。その経緯と結果をレポートしたドキュメンタリー。この話、新聞やテレビのニュースなどで断片的に目にしてきたものの、いきさつや考証の詳細については、まったく知らなかった。今回は、その部分を勉強するために見たという感じである。で、たしかに大筋に関しては理解ができた。やはり、「牽強附会」という印象は拭えない。ためしにフィリピンやインドにいる植民地時代の被害者の生き残りが、この法律に基づいてアメリカ、イギリスの企業を訴えてみたら、どうだろう。パレスチナなどの人びとも、ユダヤ系企業相手に、同じような訴訟が可能なんじゃないかな。もっとも、かれらには、大手銀行に向かい「預金をすべて引き揚げるぞ」なんて、すてきなせりふを叩きつける手段がないから、訴えは通らない可能性が大である。ああ、かわいそう。あと、強制労働者を使っていた企業に資金を貸したということで標的になったドイツ銀行の社員にハンバーガーを売っていたマクドナルドなんてのも「不当な行為によるお金を、間接的な方法で取得した」ってことで、保障対象企業(あるいは保障財団協力企業)になったんだろうか。問題の根がとても深いので、番組1本だけでは、理解できなかったことや疑問も多い。機会があったら、もう少しいろいろと調べてみよう。
2001/06/30 (Sat)
「ワールドドキュメンタリー エシュロン〜謎の情報監視システム」NHK衛星第1 24時20分〜25時10分
話題のエシュロンを扱ったスイス製のドキュメンタリーである。わたしの知る限りでは、エシュロンだけに的を絞った番組が放送されるのははじめてだ。エシュロンそのものについては、ついこのあいだまで、産經新聞が25回にわたって、「エシュロン大研究」という力作記事を連載してきた。詳細を知りたい人は、まずそれを読むべきであろう。産經新聞のバックナンバーや過去の記事は、産経Web-Sに加入していると簡単に入手可能になる。料金は月2,100円(消費税込)。手続きその他は、こちらを見ていただきたい。わたしは、けっこう前から便利に利用している。でもって、エシュロンとは何かを、とりあえずこの記事から引用し、記しておこう。
エシュロンとは、「世界各地を結ぶ民間通信衛星を介して交わされる、電話、ファクス、インターネットなどあらゆる種類の通信を傍受して分析、米国企業を有利にするために使われている」システムのことである。この番組は、エシュロンについて、かなり詳しく説明をおこなっている。ただし、このドキュメンタリーは日本の民放のそれに似ていて、ちょっと演出が騒がしい。音楽も、ややうざったい。しかし、内容がいいからあっさりと許す。EUは同じ加盟国である英国がこのエシュロンに深く関わっているとして、この問題を重視している。番組の構成も、欧州議会による調査を中心に据えている。エシュロンに関する調査はまだはじまったばかりという感じだ。今後、さらにいろいろな事実が明らかにされていくことだろう。そのときは、NHKスペシャルで特集してくれることを期待している。