わたしが見たテレビ番組の感想を適当に掲載していきます。雰囲気としては、喫茶店の隅で仲間が集まり、見たばかりの番組をネタにして、勝手な放言をしているという感じです。読んだ人は、メールなどで反論をよこしたりしないようにしてください。ただし、事実誤認があれば、それだけは指摘に応じて訂正するつもりです。それ以外のクレームはいっさい受けつけません。
2001/05/01 (Tue)
「機巧奇傳 ヒヲウ戦記 最終回」NHK衛星第2 毎週火曜日18時30分〜19時
なんぢゃ、これ?
やっぱり、連続ドラマを途中で扱っちゃだめね。「丈夫、棺を蓋うて事始めて定まる」「人の一生は、棺をおほふて後定む」ってことか。あれこれ考察した意味は、皆無だった。この構成では、竜頭蛇尾と言っても褒めすぎになってしまう。そういうレベルの最終回である。
実際の話、途中で意見を述べたために、構成者を名指しして、「こいつが無能だから出来が悪いと言って、さっさとすましちゃえよ」とか「こんなクソ作品にどうしてそんなに真面目に付き合っているんだ」と言ってくる業界の人もいた。が、わたしはそれらの言葉はすべて容れなかった。わたしの方針や評価基準に反しているということもあるけど、テレビシリーズ1本をそれなりに構成できる人に対して、無能呼ばわりするのは、少し無理があると感じていたからだ。しかし、間違っていたのは、わたしだね。深く反省する。偽善とかなんとかをあげつらう必要など、かけらもなかった。黙って最終回を待っていれば、「なんぢゃ、これ」の一言ですむ代物だった。やれやれと言うほかはない。いい教訓になった。
2001/05/02 (Wed)
「その時 歴史が動いた 戦艦大和沈没〜大艦巨砲主義の悲劇」NHK総合 毎週水曜日21時15分〜22時
知人に何人かいる軍事系おたくの人には、ほとんど見るべきところのない内容だったんじゃないかな。この分野に疎いわたしでさえ、はじめて耳にするエピソードは、ひとつもなかったような気がする。結局、見せたかったのは、あらたに制作したという大和の最期を描いたCGだけだったのだろう(でも、出来はたいしたことない)。で、わたしが気になったのは、そのCGの上にかぶさった「4月6日」となるべきテロップが「4月6月」と誤植されていたことである。こんな目立つ誤植を放送のときまで修正できずに流してしまうなんて、ものすごくNHKらしくない。何がどうしてこうなったのか、いきさつを知りたいなあ。
2001/05/03 (Thu)
「BS朝日スペシャル 南米ギアナ高地」BS朝日 21時〜22時50分
前から録画したいと思っていた番組だが、ようやくゲットすることができた。BSデジタル放送は再放送が多いので助かる。しかし、同じテレビ朝日のドキュメンタリーでも、地上波とBSデジタルじゃ、その出来がぜんぜん違うね。ただし、そのぶん演出や画面の流れが環境ビデオに近いから、十分、睡眠が足りているときに見るのがベスト。ギアナ高地特有の昆虫、動物、植物、景色が前半1時間にわたって、じっくりと堪能できる。で、後半の50分は原住民ヤノマミ族のレポート(取材班は12年ぶりの再訪らしい)。1987年に撮影された風習、住居などとの比較がなかなかに興味深い。いまはシャツやパンツを身につけている人もいるが、当時は完全に裸族の生活である。もっとも、基本的なところはあまり変わっていないようで、森との共生生活は今日でもきちんと平穏に保たれている。アリも、毒蜘蛛も、蛇も猿もオオハシ(鳥)も森の恵みである。みな貴重な食糧となる。もう12年経ったら、またレポートしてくれないかな。
2001/05/04 (Fri)
「タモリ倶楽部」テレビ朝日 毎週金曜日24時9分〜24時39分
「プロジェクトSEX 性の挑戦者たち シリコンの女神を創った男達」と題して、シリコン製ダッチワイフの開発秘話(?)を紹介する。くぼじゅんがでてこないのは、まあしょうがないとしても、せめてナレーターは田口トモロヲさんにしてほしかったし、番組の最後には「ヘッドライト・テールライト」が流れてほしかった。って、きっとやろうとしてだめだったんだろうな。オープニングに使った「時代」について、タモリさんも「音楽が違うぞ」と突っこみを入れていたから。でも、内容は、パロディもののわりには、すごくまとも。シリコンでつくられた、よりリアルで生身の人間に近い外見、質感のダッチワイフ完成をめざす過程は、一応、きちんと描かれている。本家と異なり、危険物ではなかったけど、勉強にはなりました。しかし、このチェスナットのダッチワイフ、レアボーグ「REONA」の容貌はいまひとつね。わたし的には、ぜんぜん美人に見えない。この技術を生かしてレアボーグ「CCさくら」とか「亜美ちゃん」とかをつくったら、もっともっと売れたと思うなあ。もろ著作権にひっかかってしまうけど。なお、番組の最後に、次期モデルのレアボーグ「Yukari」がでてきたが、こちらは、重量や質感だけでなく、容姿などもかなり改善されていた。チェスナットのさらなる努力に強く期待したい。
2001/05/05 (Sat)
「NHKスペシャル ことばを覚えたチンパンジー〜アイちゃんの子育て日記」NHK総合 21時〜21時50分
学習おたくチンパンジーのアイちゃんに人工授精で子供が生まれた。それがアユムである。そのアユムの1年間の成長記録ドキュメンタリー。テレビ番組雑誌では副題が「アイとアユムの1年」となっていたので、かなり学術的につくられているのではと思ったが、実際のタイトルを見てわかるように、予想よりもけっこう情緒的なレポートだった。どちらかといえば、母親の愛に焦点があてられている。しかし、アユムの学習能力は高い。今後が期待できる。チンパンジーも人も血は争えないねえ。おたくの子はおたく。この学習能力をもっとびしばし突きつめていくのは、つぎの1年以降になるのかな。定期的に報告していてだきたい。貴重な映像になると思う。
2001/05/06 (Sun)
「BS朝日スペシャル 封印された女神の山」BS朝日 21時〜22時50分
これもまた、ずうっと見逃していたドキュメンタリー。17年前、ヒマラヤのナンダ・デヴィ峰への立ち入りが、環境保護のため禁止された。そこに、インド政府の特別許可を得てテレビ朝日の取材班が入った。そのレポートである。しかし、このレポーター役の桃井和馬というカメラマンは、人間と自然の関係を完全に勘違いしている。こういう人は、いったい人間がどこから生まれてきたと思っているのだろう。自然の動きとは無関係に試験管の中でつくられたとでも考えているのかな。だから、人間と自然を勝手に分離したがる。もしかしたら、人間は他の動物と異なる特別な存在とでも思いこんでいるのかもしれない。このことに関しては、松井孝典東大大学院教授のように「人間圏」というユニークかつ論理的な視点を持つことができれば、主張にもひとつの筋が通ってきたりする。だが、感情だけでむりやり人間を特別扱いしても、説得力が生じることはない。教養の乏しさが露呈するだけである。
ま、それはさておき、番組だ。正直言って、ナンダ・デヴィに関しては期待外れである。ほとんどでてこない。これは、そこにたどりつくまでのレポートであって、ナンダ・デヴィを描いてはいない。ただ、途中で出会った人びとは、とても興味深く見られた。シーク教とシーク教徒の紹介がとくによい。森を守った女性たちの話もおもしろい。多神教とアニミズムがこういう状況をもたらす。宗教の底力を活写していて、強い感銘を受けた。これでレポーターがもっとまともな人だったら、さらによかったのに。
2001/05/08 (Tue)
「学園戦記ムリョウ」NHK衛星第2 毎週火曜日18時30分〜19時
アニメ新番組。のったりと展開する、緩やかな物語だ。この作品を受け入れられるかどうかは、2070年と設定された近未来に納得できるか否かで決まるような気がする。監督は記者会見で、「近未来と謳うからには70年くらい先でないとぴんとこない」と言われた。この感覚、SF作家のそれとは大きく異なる。実は今回、放送を小松左京さんと一緒に見た。その際、小松さんに「創作されるとき、近未来といえば何年先までを限度とされているのか」を尋ねた。「50年までだな」というのが、小松さんの答だった。この感覚は、わたしのそれと近い。わたしは40年まで。ぎりぎりでプラス10年である。だから、2070年にもかかわらず、服装、風俗、家屋、日常製品、習慣などがほとんど現代と変わっていない設定を近未来として見せつけられるとかなりの違和感をおぼえてしまう。新聞だって紙なんだもんね。今後の展開で、この違和感を吹き飛ばしてくれるほどの内容が現出することを希望する。ラストまで、この違和感に引きずられてしまうと、ちょっとつらいなあ。
2001/05/11 (Fri)
「ドキュメント地球時間 アルカトラズ刑務所・脱獄のミステリー」NHK教育 毎週金曜日22時〜22時45分
1962年6月11日、アメリカのアルカトラズ刑務所で脱獄事件が起きた。逃げた囚人は、3人。その生死は、いまに至るもわかっていない。その3人の脱獄囚の足跡をたどるレポート。サンフランシスコ湾の島に築かれたアルカトラズ刑務所は、脱獄不可能の監獄として、世界にその名を知られている。刑務所からは脱出できても、まわりは海。しかも潮流が強く、変化が激しい。島からでることはかなわず、脱獄を試みたものは、すべて射殺されるか、溺死するかしている。が、この3人は違った。じっくりと時間をかけて準備をおこない、ボート、オール、救命胴衣までつくりあげて、脱獄を敢行した。以後の行方は、完全に不明である。しかし、この番組で検証されたデータを見ると、かれらはほぼ間違いなく溺死したか、サメに食われてしまったね。番組自体の結論も、そうなっている。屍体はあがっていないけど、この結論がくつがえることはないだろう。やはり、アルカトラズは脱獄不可能の監獄だったのである。
付録。
今期視聴アニメリスト。2001/5/14 現在
月曜日 犬夜叉、名探偵コナン、グラップラー刃牙
火曜日 だあ!だあ!だあ!、学園戦記ムリョウ、魔法戦士リウイ、遊戯王、はじめの一歩
水曜日 ギア戦士電童、新白雪姫伝説プリーティア、シスター・プリンセス
木曜日 ジーンシャフト、ポケモン、アニメコンプレックスNIGHT(鋼鉄天使くるみ2式、花右京メイド隊)
金曜日 Z.O.E.Dolores,i
土曜日 逮捕しちゃうぞ、ゾイド新世紀/ゼロ、PROJECT ARMS
日曜日 超GALS!寿蘭、も〜っと!おジャ魔女どれみ、コメットさん☆、機動天使エンジェリックレイヤー、ONE PIECE、こみっくパーティー
今期は、視聴中止が多い。以前は「視聴対象外かな」と思っても、もしかしてそうではなくなるかもしれないと考え、見つづけることがしばしばあった。が、そうではなくなる例がほぼ皆無であったため、今期から早い段階で視聴対象から外すことにした。その結果である。しかし、それでも24本あるってのが、すごいね。アニメ産業の底力、恐るべしである。
2001/05/12 (Sat)
「NHKスペシャル 常識の壁を打ち破れ〜脱・大量生産の工場改革」NHK総合 21時〜21時50分
本筋の前に、まず朝礼とラジオ体操を見せられて、がっくりきてしまった。日本の工場は、まだこんなことをしているのかと思ってしまう。改革なら、ここからやってほしいね。こんなの、みんなでやることじゃないだろ。とくにラジオ体操は要らない。わたしのような腰痛持ちだと、体調を悪化させることもある。それに、ストレッチングのほうが合理的だ。こういうところからして非近代的なんだから、まずい。
で、内容だ。トヨタ自動車で生産ラインの合理化を学んだ専門家が鳥取三洋の工場システムを改善するさまを描いたドキュメントである。ベルトコンベアラインを解体し、ひとりの従業員がひとつの商品を最後までつくりあげる方式に切り換えていくまでが紹介されている。緒悪の根元は在庫だという発想だ。この在庫は、分業システムの隙間に出現してくる。だから、分業システムを破壊しないと、在庫は解消できない。途中で、それをすでに実践しているCANONのプリンター工場がでてくる。ここのひとり1台生産(ひとり屋台生産方式)はかっこいいね。完成した時点で組立担当者がマシンに自分のサインを入れるところが魅力的。ものをつくるって、こういうところがなきゃだめ。しみじみとそう思う。自分でパソコンを組むと、それが実感できるよ。三洋も最終的に、その方式を目指して改革をはじめる。でも、なかなかうまくいかない。そりゃあ、そうだよね。いままでひとつのことしかやってこなかった人(単能工)が、いきなり組立工程のすべてを覚えて多能工になれと言われても、すぐにはなれない。でも、工場というのは、その技術習得までの時間ロスが待てないのだ。そういうことをしているうちに納期がきてしまう。これが守れないと契約はアウトである。その葛藤と戦いながら、工場のシステム改革は進んでいく。いやあ、真剣に見せていただきました。この前向きな改革への意識が、どうして国家システムに存在しないのだろう。あれだけ赤字が累積したら、政府がやることは、まずこれだろ。徹底的に合理化を追求し、コストを減らす。それが最初だろ。国会議員を減らせよ。官僚も減らせよ。無駄遣いをなくせよ。それをしないで、増税を口にだすなんて、むちゃだ。
というわけで、この番組は、国会議員、官僚の必須視聴コンテンツである。よく見て、反省しなさい。民間は、こんなに血を流して努力しているんだぞ。外務省、大臣による人事凍結くらいでがたがたぬかすな。いままであれだけ勝手をやってきたおまえたちに、文句を言う資格などかけらもない。
2001/05/12 (Sat)
「21世紀 ビジネス塾〜あなたは誰?IT時代の身分証明書」NHK教育 毎週土曜日23時〜23時30分
今回は電子認証の解説。短い番組だが、ひじょうにわかりやすくつくられている。 電子認証の仕組み、その効果、また、個人情報の流出問題など、メリットや危険な側面がひととおりレポートされている。 しかし、先般起きた、偽認証申請に対して認証会社が認証を発行してしまった事件への言及はなかった。 これも重大な問題点なので、やはり入れてほしかったね。 あと、コストがけっこうかかるのよ、電子認証って。 いくらくらいかかるのかも、具体的な金額を示して触れるべきだったんじゃないかな。 NHKとしての制約よりも、情報番組としての価値のほうが重要なんだから。 そこまでやってこその「ビジネス塾」だと思うよ。
2001/05/13 (Sun)
「機動天使 エンジェリックレイヤー」テレビ東京 毎週日曜日17時20分〜17時50分
うーん。困った作品だなあ。 エンジェルを操るデウスがど素人なのはかまわないんだけど、アニメのスタッフが格闘技のど素人じゃ話にならないんだよ。 格闘技というものをかけらもわかっていない人が格闘シーンを描くとどうなるか。 その悪しきサンプルを世間に見せつけているような作品になってしまっている。 「はじめの一歩」の一歩が右を打てなくなるのは理解できるんだけど、みさきが戦いから逃げてしまうのは、まるで理解できない。 このことの意味、この作品のスタッフにわかるんだろうか。格闘技は論理なの。 科学的な技術が、格闘技を形成しているの。これは、ボクシングも、レスリングも、空手も、中国拳法も、みーんな同じ。 格闘技すべてに共通している。英和辞典を引いてもらいたい。 「scientific」の意味がふたつ書いてあるはずだ。ひとつは「科学的な」、もうひとつは「技の巧みな」とある。 辞書によっては、「scientific boxer = うまいボクサー」という用例も付記されていたりする。 格闘家同士が戦うとき、かれらの技の流れにはすべて理由がある。 試合を構成しているのは常に論理なのだ。 このことがわからないと、格闘技作品を描くことはできない。 スタッフは、一から格闘技を勉強したほうがいいよ。って、もう間に合わないか。放送中なんだもんね。
2001/05/13 (Sun)
「NHKスペシャル 被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故」NHK総合 21時〜21時50分
バケツによるウラン濃縮作業で臨界が生じ、東海村で放射線被曝事故が起きた。 被曝した作業員のひとりは東大病院で治療を受け、83日後に死亡した。 これは、その治療経緯の全記録である。よくここまで公開できたなあというのが、見終えて最初の素直な感想だ。 遺族の勇気と医療チームの決断に感謝したい。これは、ここまで公開されるべきことであったと思う。 番組を評価する立場だけから見れば、この構成は情緒に流れすぎている。 純粋で客観的な医療記録ではなく、感情を表にだしすぎたテレビ番組的なドキュメンタリーとなっている。 しかし、これは、そうつくらなければつくれなかった番組だということが見ていてわかる。 このように構成されていなくては、遺族は耐えられない。それほどに、これは悲惨な症例である。 放射線によってこなごなに破壊された染色体の映像は、100の言葉よりも衝撃的だね。 即死するのではなく、染色体破壊によって細胞が再生不能に陥り、肉体が内部からじわじわと死んでいくさまは、 ただひたすらいたましいとしか言いようがない。 重要なのは、フェイルセイフだ。事故は絶対に起きてはいけない。しかし、事故は必ず起きる。 起きたとき、その被害をどうやって最小限で食い止めていくか。それがフェイルセイフの思想である。 アメリカにおいては、あらゆる分野に関して、このフェイルセイフの思想が採用され、実際に機能しているという。 だが、日本では、これがなかなか受け入れられない。なぜか? 事故発生を考えるのは「縁起でもない」ことになるからだ。 これを井沢元彦さん は「言霊の呪縛」として事あるごとに紹介されている。 「大地震が起きるかもしれないよ」「縁起でもない」「戦争が起きたら、どうする?」「縁起でもない」この繰り返しが、つぎつぎと不幸を生む。 「原子力事故が起きる可能性はたしかにある」「では、起きたら、それが最小限の被害でおさまるように工夫しよう」このやりとりが、絶対に要る。 東海村においては、それがなかった。 いや、それどころか、安全のための基本的なマニュアルさえ、手間を省き、生産性をあげることが優先され、守られることがなかった。 その結果が、この事故であり、この結果である。 番組は、将来の事故発生に対し、医療でこの被害に対処できることを願う遺族(妻)の言葉で、最後が結ばれていた。 わたしはもうひとつ、フェイルセイフの思想を日本人すべてが確実に抱くようになることを強く望みたい。 「言霊の呪縛」は、総力を挙げて消し去るべき過去の遺物だ。 21世紀日本の大きな課題は「言霊の呪縛解消」と「フェイルセイフ思想の普及」である。
*再放送情報
「NHKスペシャル ことばを覚えたチンパンジー アイちゃんの子育て日記」5/14 NHK総合 24時15分〜25時5分
「ドキュメント地球時間 絶望の淵で〜ボスニア大虐殺の記録 前後編」5/17 NHK教育 24時50分〜26時20分
「土曜プレミアム アポロ計画・月に挑んだ男たち 前後編」5/19 NHK教育 25時5分〜26時48分
「国宝探訪」5/21〜5/24 NHK教育 24時50分〜26時25分
2001/05/13 (Sun)
「こみっくパーティー」TVK 毎週日曜日25時〜25時30分
放送開始当初に大化けを期待すると書いたアニメだが、大化けはしていないまでも、作品としては、まずまずの形になってきている。本筋をきちんと描くようにすれば、たしかにおもしろくなっていく素材なのだ。むろん、まだ途中なので、最終的な評価を示すことはできない。しかし、先にわたしが述べたことのフォローをしておくという意味で、この一文を載せることにした。監督、構成者が、作品を作品として完成させることを至上の目標とし、制作を誠実に進めていくことを強く願っている。
2001/05/13 (Sun)
「チャンス トライアングルセッション COMING SOON SPECIAL」テレビ東京 25時30分〜26時
アニメ新番組の前夜祭スペシャル。なんか、こういうの、昨今、目につくね。制作が間に合っていないのか、それとも、当初の予定どおりこういう番組をつくっているのか。それがよくわからない。
が、それはまあそれとして、この番組の目的はCD、ビデオクリップのセールスである。音楽スクールを舞台にして主人公(たち)がスターへと登っていくサクセスストーリーらしいから、狙いは明白だ。しかし、狙いと作品の質は無関係。何を狙おうとも、それはかまわない。でも、そのことで作品の質、構成がスポイルされてしまったら、なんの意味もない。そういう意味では、このスペシャルを見た限りにおいて、視聴者的にそそられるものは皆無であった。キャラデザイン、衣装デザイン、色彩設定は一時代前のセンスだし、せりふもびっくりするくらい古めかしくて、ださい。「こんこんちき」とか「きれいなおベベが汚れちゃうよ云々」なんてせりふがでてきたときは倒れそうになったね。30年くらい、いきなりタイムスリップしてしまった。具体的な評価は本編が放送されてからになるが、とりあえず、このスペシャル放映は、効果としてプラスにならなかったと言っておこう。
2001/05/14 (Mon)
「東海道400年“弥次喜多”道中出会い旅」NHK衛星第2 月〜木 19時30分〜20時50分
東海道の全宿場の今昔をバラエティ形式で紹介していく4回シリーズ。NHKのバラエティなので、ギャグはださい。番組自体の流れものったりとしていて、ときおり眠くなってしまう。少しずつ間をあけながら、一宿場ずつ見ていくのがちょうどいい感じであろう。そういう番組である。そして、すべてを見終えると、みな東海道通になれる。本当に多くの知識を身につけることができる。これは間違いない。でも、もう少しセンスよくつくってほしかったな。この演出、構成で5時間20分は、どう考えてもつらい。
2001/05/16 (Wed)
「その時 歴史が動いた 『あうん』の呼吸はこうして生まれた〜東大寺 力士像完成の時」NHK総合 毎週水曜日21時15分〜22時
運慶が主人公である。わたしの好きな仏像のひとつである東大寺南大門の金剛力士像2体が完成するまでのエピソードが描かれている。運慶ってのは、彫刻のルーベンスという感じかな。工房、一門をあげて創作に励むという点で。あ、ルーベンスは彫刻も少しだけどやっているか。だけど、運慶のほうが400年くらい早いぞって、そんなこと較べてどうする。>わし。まあ、冗談はべつとして、わたし、運慶の技倆、芸術性はミケランジェロに匹敵すると考えている。もしもミケランジェロが運慶の作品を目にしていたら、世界の芸術史は大きく変わっていただろう。でもって、番組を見ていて、残念だなあとしみじみ思ったのは、東大寺が焼けた際、運慶作の脇侍二体と四天王像四体が一緒に失われたという話がでてきたとき。これは惜しい。本当に惜しい。せめて、それがどういうものであったのかを現存の作品をもとにCGで再現し、見せてほしかった。ちょっと前「何が焼けたと聞いても、宿命宿命で片づけてきたけど、この安土城だけは、まじに惜しいと思う」と書いたが、焼けちゃって惜しいよおとくやしがるものが、これでいきなり増えた。今後、こういう話がでてきたら、耳をふさぐことにしよう。
2001/05/17 (Thu)
「にんげんドキュメント 100万分の1ミリへの挑戦〜町工場のスーパー職人」5/17 NHK総合 21時15分〜22時
ナノテクノロジーで世界の最先端を走っている町工場のレポート。東京三鷹にある三鷹光器が舞台。うちからけっこう近い。前にも、何度か職人の特集番組で紹介されていた望遠鏡の会社である。たしか国立三鷹天文台の近辺にあったはずだ。ここが開発したのは、100万分の1ミリという単位でパーツの精度を計る精密測定器。しかし、焦点は、ここの会長が、独創的なアイデアを生みだす、すぐれた職人をどうやって育てているかという部分である。その厳しい育成法が、世界を驚嘆させた超精密測定器の完成へとつながっていく。測定用レーザービームの調整シーンなんか、画面見ながら、つい息を止めてしまうね。職人さん、4時間もよくあの緊張感がつづくよ。すごい集中力である。小泉さん、ここの会長に国民栄誉賞をあげなさい。こういう人にださないで、誰にだすのよ。派手に活躍してきた人だけが受賞なんてことは、もうやめましょう。あらゆる意味で、日本は新時代に入るのです。
*再放送情報
「その時 歴史が動いた 『あうん』の呼吸はこうして生まれた〜東大寺 力士像完成の時」5/18 NHK総合 24時15分〜25時
「NHKスペシャル 常識の壁を打ち破れ〜脱・大量生産の工場改革」5/21 NHK総合 24時15分〜25時5分
「NHKスペシャル 被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故」5/22 NHK総合 24時15分〜25時5分
「にんげんドキュメント 100万分の1ミリへの挑戦〜町工場のスーパー職人」5/23 NHK総合 24時15分〜25時
2001/05/17 (Thu)
「ETV2001 発見・飛鳥の不死鳥〜キトラ古墳 最新調査報告」NHK教育テレビ 毎週木曜日22時〜22時45分
四神図や世界最古とも言われている天文図の壁画が見つかった奈良県飛鳥のキトラ古墳の最新レポート。今回、朱雀の壁画も確認され、キトラ古墳はさらに注目を集めている。日本は文化遺産に対して理解が乏しいという声があるが、ある意味でそれは正しい。わたしはそう考えている。天皇陵の発掘調査を宮内庁が認めていないのが、その証しだ。天皇陵は、たしかに天皇家の私的な陵墓であるが、それは当時、国家的規模の事業として築かれたものである。つまりは、国民財産のひとつだ。その発掘調査を、宮内庁は許そうとしない。この横暴行為に、政府は異を唱えるべきである。政府が断固として決断すれば、この問題は瞬時に解決する。だが、そういう声は、どこからもあがらない。したがって、発掘調査の国家的支援もおこなわれることがない。かくて貴重な文化遺産は盗掘者に荒らされ、誰知らぬ間に、この世から失われていく。とんでもない話だ。この件、天皇家に対し、礼を失することではない。また、天皇家も、この発掘調査を拒まられてはいないと推察できる。いや、むしろ学者としての立場から、積極的に望んでおられることなのではないだろうか。象徴天皇として、みずから発掘してもよいと述べることができないから、黙しておられるだけのように思われるのだ。そして、それをいいことに宮内庁は文化遺産の研究、保存をないがしろにし、日本の文化レベルの向上を妨げようとしている。わたしには、そのようにしか思えない。キトラ古墳のような小さな古墳ひとつを調査しただけでも、これだけの成果があがる。日本史にあらたな1頁が刻まれる。なのに、巨大古墳の多くが調査を拒否され、比定すら瞹昧なままにえんえんと放置されている。小泉首相。文化国家として恥じない実績を残すと言われるのなら、すべての古墳の発掘調査を許可しなさい。その後の保存にも予算を与えなさい。音楽振興だけが文化じゃないんだよ。
2001/05/18 (Fri)
「プレゼンタイガー」フジテレビ 毎週金曜日23時30分〜23時50分
プロレスラー、高山善廣選手のキャッチフレーズをプレゼンテーションしてもらい、ふたつのうちからひとつを決めるという内容。ひとつは「蹴撃の巨神兵」もうひとつは「アパッチ・タワー」。プレゼンテイターは、前者が応募ででてきた素人に近い一般人。後者がプロ中のプロである博報堂のプランナー。最初は「巨神兵」が圧倒的に好評だったが、プレゼンテーションで、その状況が一変する。「美獣」で、プロレスラーのキャッチフレーズを章タイトルに用いてきた「プロレスラーのキャッチフレーズ」マニアであるわたしとしては、こういう企画を見ずにすませることができない。しかし、一見よさげに見える「蹴撃の巨神兵」は、はっきりいってださいね。わたしは、見てすぐにそう思った。画数の多い漢字は、見た目がごちゃごちゃして、ひじょうに読みにくい。それと、「蹴撃」という造語そのものがださい。でも、じゃあ、「アパッチ・タワー」がいいかといわれると、これも困る。ここに、高山選手自体のイメージはどこにもあらわれていないからだ。これを機会に、高山選手の入場コスチュームが、ネイティブ・アメリカンの豪華な羽根飾りになるのならいいよ。かつてのワフー・マクダニエルのような華やかさが入場時に見られるのなら、大歓迎だ。が、それがないのなら、このキャッチフレーズは間違いなく滑る。
とはいえ、選択肢は、このふたつしかない。ならば「後者になる」とわたしは読んだ。読みは的中した。こうなったら、高山選手、徹底的にアパッチコスチュームを採用してほしい。長めの金髪に、羽根飾りとトマホークは絶対に似合う。革のベストも、そのまま使用できる。ヒールをやるときは、トマホークで相手選手を叩きのめしちゃってもかまわない。決まった以上は、がんがん突っ走るべきである。
2001/05/19 (Sat)
「NHKスペシャル 80年ぶりの大屋根ふき〜白川郷“結”復活の記録」NHK総合 21時〜21時50分
だから、文化財の保護と維持を、民間人の善意にまかせちゃだめなんだよ。それは、あまりにも負担が大きすぎる。勝手に重要文化財や世界遺産に指定しておいて、あとはがんばって守っていってねでは、誰も何もしない。それでも、白川郷の人びとは、本当によくやっている。頭が下がる思いとは、まさしくこれだ。タイトルにある“結(ゆい)”というのは、住民が力を合わせて、村の生活を維持していく白川郷特有のシステムのこと。合掌造りの屋根の葺き替えは、業者に頼むと、数千万円がかかる。それを、白川郷の人びとは村人総出のボランティアでまかなってきた。しかし、昨今は、そういう風習もすたれ、葺き替える費用を用意できず、いくつかの地区では合掌造りの家を手放し、解体するケースもでてきた。“結”による葺き替えは、もう80年間もおこなわれていない。その村人総出の葺き替えが、80年ぶりにおこなわれた。それはもうたいへんな労苦である。せめて屋根を葺くための萱くらい、世界遺産登録を担当している部署(文部省管轄かなあ。よくわからない)が都合してやれよ、と言いたくなる。わたしがこういうところに住んでいたとしたら、国宝指定も世界遺産指定も拒否するね。こんなんじゃやってやれないよ。ったく。なんのための指定なんだろうね。
2001/05/19 (Sat)
「ブロードキャスター」TBSテレビ 毎週土曜日21時〜21時54分
外務省がいかに腐りきっているのかをちゃんとレポートしてくれた。これこれ。これこそ報道に求められていることだよ。これを報道番組ではなく、バラエティ系総合情報番組でやったところに、いまのTBSのちぐはぐさが大きくでているね。例のオウム事件でその正体をさらして以来、TBSの報道はぼろぼろになったままだ。恣意的な歪曲報道疑惑がいつもつきまとい、最近も、いくつか物議をかもしている。そんな中で、「ブロードキャスター」のスタッフはよくがんばっているという感じだ。とくに、自由党の達増議員の質問の胡散臭さをずばりとついていたところがいい。まったく、何が「130年間、外務省が営々と築きあげてきた日本外交の栄光」だというのだろう。ふざけちゃいけない。130年間、ごちゃごちゃと積みあげてきたゴミの山の言い違いじゃないの? わたし、自由党は自民党の対抗馬として、烏合の衆、民主党よりもずうっと期待していた。それがなんと、この体たらくである。がっかりしたね。これじゃあ、今度の参院選で惨敗だよ。官僚の言いなりになっている政党に未来はない。そもそも、田中外務大臣は、そんなことを追求しなくても、ほかにごっそりと失敗をやっている。そこをちゃんとついてくれないかなあ。アーミテージ国務副長官と会わなかったことなんて、それほど大問題じゃないでしょ。アメリカ側が、そう言っているよ。それを、さもとんでもないことを外務大臣がしたかのように見せかけ、大臣攻撃の材料にしようとしているのが外務官僚だ。でもって、その策にまんまと乗せられたのが、民主党の鳩山代表や一部のマスコミである。嗤っちゃうね。「アメリカはひどく怒っている」だって。ぜんぜん怒ってなんかいないよ。誰からそんな情報仕入れたの? 外務官僚からじゃないの。正体不明の誰かに踊らされ、国会で道化を演じているようじゃ、民主党の行く末も明らかだね。
というわけで、外務省はどうしようもないところまできている。田中外務大臣を応援する必要などないし、応援する気にもならないが、外務省と外務官僚だけは、徹底的に叩いてほしい(ほかの省庁の官僚もね)。操り人形になっている場合じゃないよ。>野党。
2001/05/20 (Sun)
「巡礼・世界の聖地(2) メッカ、チベット、インド編」TBSテレビ 14時〜15時24分
久しぶりの放送である。こういう番組は、世界において宗教がどういうものとして扱われているのかを知る手懸りになる。グローバルに見れば、日本の宗教はけっこう異質である。外部の人には、日本人の宗教感が、すごく瞹昧でいいかげんなものに映っているような気がする。そして、多くの日本人はそのことを自覚していない雰囲気がある。その部分をこういう番組を見ることで埋めていくと、いろいろな意味で得られるものも多いはずだと思うのだが、たぶん、視聴率はそんなに高くないんだろうな。残念である。
*再放送情報
「NHKスペシャル 常識の壁を打ち破れ〜脱・大量生産の工場改革」5/27 NHK総合 10時5分〜10時55分
2001/05/20 (Sun)
「NHKスペシャル 消えた国宝〜戦渦の中のアフガニスタン」NHK総合 21時〜21時50分
暴論を承知で、あえて言わせてもらえば、バーミヤン大仏の破壊は、釈迦の意にかなっていると思う。釈迦は「一切空」を真理とした。形あるものは、すべて滅ぶ。そして、時空の彼方へと消えていく。それが仏陀の思想だ。バーミヤン大仏は、その思想どおりに生まれ、消えていった。
でも、物事、そうは簡単に割りきれないわな。煩悩の深い、人間という存在なんだから。釈迦と違って、誰も悟ってなどいない。ゆえに、重要美術品、文化財、国宝と聞くと、心が騒ぐ。つい身を乗りだしてしまう。
とはいえ「国宝も、体制変わればゴミ同然」である。アフガニスタンで過去に国宝として扱われ、カブール博物館に収蔵されていたものが、戦乱のどさくさと体制の変化で流出した。いま、これをアフガニスタンに戻しても、タリバン政権は、それらをゴミとしてしか扱わない。流出美術品のほとんどがイスラム原理主義で厳しく禁じられている絵や彫刻等の偶像。しかも、異教徒のものである。もしかしたら、ゴミ以下のものかもしれない。それらの美術品が、パキスタンなどを経由し、流れ流れて日本やヨーロッパにたどりついた。さて、これをどうするか。平山郁夫画伯は、これらの文化財は難民と同じだと言われている。だから、保護するのが当然という立場である。また、旧カブール博物館から持ちだされらものは、持ちだしそのものが不正行為であるから、その所有権は、あくまでもカブール博物館が有しているという解釈もある。しかし、カブール博物館は、いま現在消滅しているし、アフガニスタンを実効支配しているタリバン政権は、それら美術品をゴミとしている。となれば、それらに価値を見出だしている者が、勝手に個人所有してもいいじゃないかという考え方もでてくる。
ヨーロッパでは、アフガン難民や亡命者が流出美術品を集め、展示するための美術館をつくった。いまはここに保存しておき、いつの日か、体制にまた変化が生じたら、故国に帰して博物館を再興する。そういう願いがあるらしい。でも、わたしは、このままにしておいたほうがいいと思うよ。日本でも、ヨーロッパでも、アメリカでも、流れてきた場所に縁があったということで、きちんとその国で保存する。流出元国家には戻さない。このケースに関しては、例外的にそうすることがいちばんじゃないのかなあ。
2001/05/20 (Sun)
「チャンス トライアングルセッション」テレビ東京 25時30分〜26時
アニメ新番組。先週、前夜祭を放送した。せりふや衣装デザインなどのあまりの古くささにあきれていたが、情報が入った。かつての大映TVドラマを目指してつくられているという。なるほど。それなら、このつくりになるのも理解できる。でもって、そういうことなら、わたしも何も言わない。この手の作品は、評価対象外となるからだ。大映TVドラマは、真面目につくるという部分での方向性が、わたしの考え方とまったく異なっている。これを評価するには、そのための基準をべつに設けなくてはいけない。もちろん、そんなことをする気は、皆無である。
2001/05/24 (Thu)
「にんげんドキュメント 斬られ役〜大部屋俳優 58歳の心意気」NHK総合 毎週木曜日21時15分〜21時58分
わたしは、時代劇の斬られ役役者に何人か贔屓がいる。亡くなられた川谷拓三さんも、そうだった。もっとも、川谷さんは、現代やくざ映画の殺され役の印象が強く、時代劇のほうでは、あまり記憶がない。今回、このドキュメンタリーにの主役となっている福本清三さんも、その贔屓のひとりだ。番組中で、「暴れん坊将軍」の殺陣カットが流れた。ああ、これだよ。この斬られ方がいいのよ。テレビ朝日から映像を借りてきたってことは、NHKの作品では斬られたことがないのかな(そういえば、見た記憶もない)。この人が、テレビの番組で特集されるのは、わたしが知る限りでは2回目。前は、たしか「トゥナイト2」じゃなかったかなあ。山本晋也監督がレポートしていた記憶が残っているから。
その福本さんが、「RED SHADOW 赤影」で大役に抜擢された。しかし、さまざまな問題が福本さんの前に出現する。新感覚時代劇なので、演技の質が監督の方針に馴染まない。役づくりのため、ひげをはやしてしまったので、テレビの時代劇にでられない。なかなかにたいへんである。おまけに、この作品、正義のヒーローは悪人を殺さないという偽善的設定だから、斬られ役も自分を見せるところがない。そういう中で工夫し、研究し、からだを張って悪役をつとめていく。わたしもテレビとVシネマで2回ほど射殺される役をやったけど、プロは本当に違うなあ。今回は、勉強用に見させてもらったという感じである。って、なんの勉強用だよ。
2001/05/24 (Thu)
「百萬男」フジテレビ 毎週木曜日26時5分〜26時35分
筒井康隆さん主演の番組。見ています。大丈夫です。見ています。
2001/05/25 (Fri)
「OLビジュアル系」テレビ朝日 毎週金曜日23時9分〜24時4分
新日本プロレスの興行をそのままストーリーの中に組みこんだというので、見てみた。しかし、これはとても耐えられない。ドラマではなくて、三流のコントの寄せ集めである。よくこんなものを平気でつくって放送するなあ。スタッフに、恥の概念というのはないのだろうか。見るのがあまりにつらいので、ビデオ録画し、プロレスのシーンだけを抜きだしてチェックしてしまった。おお、武藤選手が久しぶりに芝居をしている。あいかわらず、せりふは棒読みだなあ。でも、わたしはプロレスラーがドラマにでることは大賛成なので、もっともっとでてほしい。ただし、作品は選んでね。こういうゴミのような作品は、勘弁してほしい。
2001/05/26 (Sat)
「ウイークエンドスペシャル 命か特許か〜エイズ治療薬をめぐる攻防」NHK衛星第1 毎週土曜日22時〜22時50分
エイズ治療薬の値段をめぐっての南アフリカ政府と製薬会社の戦いを描いたドキュメンタリー。製薬会社は開発費用の回収のため特許を取得し、治療薬に高い値段をつけて販売している。しかし、その値段では発展途上国は手がだせない。しかも、アフリカの発展途上国はエイズ患者がとくに多い。そこで、南アフリカ共和国は製薬会社の特許を無視して、自国で治療薬のパチもんを安くつくれるように法律を変えてしまった。当然、製薬会社は納得できない。特許権の侵害で裁判になる。その裁判が、4年目にして取り下げられた。世論の動向を鑑み、製薬会社が折れたのである。でも、まだ問題は何も片づいていない。エイズ患者は増える一方だ。感染の拡大は、いま現在、薬だけでは解決できず、状況はさらに深刻になっていく。いったいエイズの蔓延は人類に何をもたらすのだろうか。そのあたりをはっきりと示してくれる番組がほしいな。
2001/05/26 (Sat)
「サイエンスアイ・スペシャル ネット社会の未来技術 #1 ケータイ〜手のひらから始まるデジタル地球」NHK教育 毎週土曜日23時30分〜24時15分
デジタルワールドを紹介していくスペシャルシリーズ。第1回は携帯電話。解説は、けっこうわかりやすい。演出のリズムもいい。ただ、ナレーションが、ちょっとNHKらしくなく、気合入りすぎ。少しうるさいところがあった。
で、携帯の未来だが、うーん、特急券の販売などの新サービスってiモードばっかりじゃないか。納得できないなあ。これだと、携帯の1社独占状態が本当にできちゃうぞ。未来をシミュレーションするとき、アップになった携帯に描かれた文字が「DOCOMO」だけなんてのは、あまりいいことじゃないと思う。しかも、ここで開陳された携帯のある未来ってのが、ちょっとうざったい。位置情報も含めて、こんなに何もかも世間に筒抜けになっていると、べつのトラブルが絶対増えるはずだ。バラ色の未来だけ見せるってのは、よくないよ。シリーズ中に、ちゃんと暗部も紹介してね。いまのインターネット自体、問題だらけなんだし。
2001/05/27 (Sun)
「NHKスペシャル 宇宙 第2集 地球外生命を探せ」NHK総合 21時〜21時50分
今回は、あまり目新しい話題がなかったような気がする。だから、途中で少し退屈してしまった。無理を言うことになるのだが、それでも、こういう番組では、思わず眠けが吹き飛ぶようなネタを最低1本くらいは入れてほしいな。それができるスタッフと予算なんだから。次回を期待する。
*再放送情報
「NHKスペシャル 80年ぶりの大屋根ふき〜白川郷“結”復活の記録」」5/28 NHK総合 24時15分〜25時05分
「NHKスペシャル 消えた国宝〜戦渦の中のアフガニスタン」5/29 NHK総合 24時15分〜25時05分
「NHKスペシャル 宇宙 第2集 地球外生命を探せ」6/5 NHK総合 24時15分〜25時05分
2001/05/28 (Mon)
「VIVA ITALIA」NHK衛星第2 月〜木 19時30分〜20時50分
イタリア美術のすべてを紹介する4回シリーズ。彫刻、絵画、建築、そしてデザインまで、本当にさまざまなジャンルの美術品をみごとに網羅している。すばらしい。でもって、圧巻はやはりミケランジェロの作品群である。いやもう、ため息がでるね。イタリアにミケランジェロあり。他の人は、すべてその他大勢になってしまう。他の人、ごめん。恨むんなら、ミケランジェロの才能を恨んでね。
2001/05/28 (Mon)
「ネイチァリングスペシャル 風雪の聖地アンデス縦断4000キロ〜西田敏行53歳 米大陸最高峰アコンカグアに挑む!」テレビ朝日 20時2分〜22時24分
ありきたりの紀行番組だと思っていたら、西田敏行さん、本当に53歳でアコンカグア(標高6962m)に登ろうとしていたのね。びっくりである。結果は残念ながら頂上まであとほんの少し(標高差130m)という地点で体力が尽き、断念となったが、その行動力には敬意を表してしまう。企画をあっさりと投げ捨てた、うりなりの「マッターホルン登頂部」のメンバーは、この番組を見ていたのだろうか。いや、投げ捨てたこと自体は問題ない。あの有様でマッターホルンに登るのは、まさしく自殺行為である。問題は、登るための努力がまるで足りなかったこと。53歳の西田さんでも、これだけできるのである。あのメンバーはいったんやると決めた企画に対して、明らかに真摯でなかった。それが、これを見ていて、はっきりとわかった。重要なのはチャレンジする意志と、緻密な計画である。西田登山隊、非常識なまでにゆっくりと頂上をめざした。なんと、登山行程が30日以上である。このスケジューリングに、なんとしても登ろうとする強い意志が見える。芸能人の登山番組、感心できるものは少ないが、この番組は、感動を強要したがる民放型の演出や構成もほとんど気にならないレベルにまで抑えられており、ドキュメンタリーとして、高い評価を与えられるものに仕上がっていた。テレ朝地上波も、なかなかやるね。
2001/05/29 (Tue)
「ガチンコ!」TBSテレビ 毎週火曜日21時〜21時54分
ファイトクラブ3期生の最終回。ボクシングのプロテストはふたりが合格した。審査基準に疎いので、なんとも言えないが、いつ見ても、厳しいテストだね。「KOは必要ない。技術レベルを見せることが重要」という方針だと聞いたことがあるけど、そうじゃないのかな。少なくとも、これだけ見ている限りでは、KOしないと合格できないという印象を持ってしまう。1期生、2期生のときに説明を入れたか否かを知らないが、このあたりの基準に関する説明は、毎回、きちんと入れてほしいところである。しかし、ラストは本当にやらせ臭かったなあ。参加者の経歴など、つくりものが多いことで知られている番組だが、やらせをするならするで、そういう雰囲気を絶対に感じさせないようにつくるべきだ。そうでないと、しらけちゃうよ。
2001/05/30 (Wed)
「クローズアップ現代 クローン牛 異常死の謎」NHK総合 月〜木 19時30分〜19時55分(再放送 NHK衛星第1 21時30分〜21時55分)
ドリーの誕生をきっかけに、日本でもぞくぞくと体細胞クローン牛が生みだされるようになった。ところが、そのうちの3割ほどが誕生直前、あるいは誕生直後に異常な死に方をしているという。基本的には、遺伝子の欠陥による細胞、諸器官の発育不全が原因である。どうも、体細胞をむりやり初期化し、それを生殖細胞代わりに使っているため、一部の遺伝子に狂いが生じ、それが各部の発育を阻害してしまっているらしい。この状況で、処理したクローン牛を食肉として出荷できるかどうかが大きな問題になっている。で、いま、その肉をラットなどに与えて安全性をたしかめているという。あら、もったいない。クローン牛はどれも、最高級の霜降り肉となるトップクラスの和牛ばかりだ。その肉が安全かどうかをたしかめるのに、ラットを使うなんて、とても惜しい気がする。実験するから、毎日2キロくらい霜降り肉を食べたい人いますかといって公募したら、手を挙げる被験者、たくさんいるんじゃないかな。もちろん、リスクは承知の上で、参加してもらうのである。これは、そのほうが早いね。アメリカでは新薬のテストでも、ボランティア被験者が多く参加するという。日本でも、ボランティア肉食者を募っていいと思うよ。被験者が、痛風や糖尿病、高脂血症で倒れてしまう危険性はあるけどね。
2001/05/30 (Wed)
「ためしてガッテン 肩こり解消!これがストレッチの新常識」NHK総合 毎週水曜日20時〜20時45分
以前、スキースクールに入りびたっていたとき、某女子短大スキー部の朝練の様子を目にしたことがある。驚いたことに、スキー部員たちは集合すると、いきなりラジオ体操をはじめた。うーん、それは違うだろと突っこみたくなるような光景である。スポーツ選手のウオームアップは、まずストレッチング。これしかない。しかし、正しいストレッチのやり方は、あまり広く知られていない。中には、前述したスキー部のように、ストレッチングの概念すら持たない運動クラブも存在する。実は、いろんな本やビデオでストレッチングを研究してきたわたしも、あまりストレッチングの知識がなかったことに、この番組を見ていて気がついた。恐ろしやストレッチ。あまりにも奥が深いぞ。
というわけで、さっそくストレッチを学び直した。なによりも、なぜストレッチングで筋肉が初期化されるのか、その理由がはっきりとわかったことがうれしい。わたしの場合、何をするにも、まず理屈である。それがあって、はじめて納得できる。というわけで、スポーツ選手も、スポーツ選手でない人も、この番組を見てストレッチを正しく学ぼう。運動するのは、それからでいい。
*再放送情報
「ためしてガッテン 肩こり解消!これがストレッチの新常識」6/5 NHK衛星第2 14時45分〜15時30分
2001/05/31 (Thu)
「トップランナー」NHK総合 毎週木曜日23時〜23時45分
ゲストはキックボクサーの魔裟斗(まさと)選手。この番組で、スポーツ選手を呼ぶのははじめてだという。しかも、それが格闘技の選手。あまり鋭い質問や突っこみはでてこない。NHKだから、派手な脱線もネタもない。淡々と技術の話や経歴、トレーニングなどのエピソードが語られていく。7つの団体が入り乱れているキックボクシングは小さなパイをせこせこと奪い合う、閉鎖社会になってしまったような気がする。そこに風穴をあけたのが、魔裟斗選手の最大の功績だろう。もっともっと強くなってほしいね。なお、話の中でいちばんおもしろかったのが、「勝つための5つのアイテム」の3番目。漫画の「はじめの一歩」である。そうだろうな。あの作品のリアリティは半端じゃない。思わぬところで、思わぬ部分について納得させられた番組であった。